(書評)とある飛空士への誓約8

著者:犬村小六



ウラノスに対抗するため、第2次イスラ艦隊との共闘を選んだエリザベート。その中で、作戦の中枢を担うバルタザール。その頃、ニナに使えるミオは、軍最高司令官であるデミスリトリの野望を知る。一方、皇王国では、戦いを止めるため、軍事クーデタへの準備を進めていた……
うーん……物凄く面白いのだけど、感想が書きづらいったらありゃしない。
物語の大雑把な流れは冒頭に書いたように、完全にそれぞれの陣営に分かれた面々が、それぞれの立場で戦いを進める。ただし、かつての仲間である皆は、陣営として敵対した状態であっても決して相手のことを忘れず、信頼している。そして、その絆は再び一つへ……という流れが見え始める巻……と言ったところだろうか。
この巻のメインは2つ、かな?(バルタザールを入れると3つ、だけど)
皇王国の親王の親衛隊長たるかぐら。長引く戦いの中で、国の疲弊は明らか。このままでは、国そのものが滅びてしまう。それを防ぐには、亡国への道を歩みつつある内閣を打倒すること。しかし、それは実の兄との対決を意味し、同時に、反逆者として自らの命を差し出すことに他ならない。そして、その計画は成功し、国の代表として敵国の使者・バルタザールとの休戦協定へと突き進んでいく……
対して、ミオは、ニナを狙う司令官の野望を知り、そして、ニナ追放の動きを知る。ライナたちが、追放側へと動く中、ニナは追放され、そして、自らも危機的状況に。そのような中、彼女の希望を繋ぐのは、「裏切った」はずの仲間達、清顕との絆。
シリーズそのものの巻数がかなり多くなり、そして、登場人物も多く、なおかつ、作中での時間も長い。その要素全てが集約してきた感じ。戦いそのものが長期化し、戦いを続けることは国そのものにとって害悪にしかならない。しかし、だからこそ、戦いをやめることができない。歴史上の世界大戦などで起こったことに陥りつつある。その中で、主人公達が動けるのは、敵対しようとも互いを信頼しているから。特に、ここに来て、ミオと清顕の絆がここに来て、というのはその象徴だろう。
……で、この衝撃のラストシーン……
確かに、衝撃的。でも、作中、それを伝える記事には、色々と「抜け」もある。それを希望として見て良いのか……?

No.3859

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