(書評)ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか 外伝 ソード・オラトリア4

著者:大森藤ノ



度重なる不可解な事件のカギは深層に。未到達領域である59階層を目指し、ロキ・ファミリアは大規模な遠征を計画する。出発まであと7日間。その遠征までの期間、アイズは、白髪の少年の稽古をつけることになって……
外伝の第1部完。あとがきで、そのように書かれていたのだけど、本編の第1部完となる第3巻の丁度、裏側の話と言ったところ。
なんていうか、外伝シリーズって、裏側とは言え、あまり本編シリーズのキャラクターとの絡みは多くないのだけど、今回はガッツリと話が絡み合っている。
この巻、物語は完全に前後半に分けることが出来る。前半は、冒頭に書いたように大規模な遠征を前に、アイズがベルに稽古をつける話。それまで、助けていたけど、でも、なぜかベルに逃げられていたアイズ。しかし、そのベルの性格などを知り、稽古をつけることに。当初は、なぜ、ベルがここまで速い成長を遂げるのか? という好奇心からのもの。しかし、アイズはだんだんと、「弟子」としてひたむきに挑んでくるベルへの好意を持つように。その一方で、本編では語れなかった、アイズを敬愛するレフィーアにも……。また、そんな中で、フレイア・ファミリアのオッタルが奇妙な行動を取っていることも……
そんな前半の最後は、当然、第3巻のラストシーン。
そしてその前半を受けて、いざ、遠征が本格化する後半。こちらは、実に熱い!
未到達である59階層を目指し進むロキ・ファミリア。安全圏である50階層で精鋭のみのパーティになり、いざ出陣。それまでの階層とは異なり、階層無視の敵がいたり、はたまた、新種がいたり……で、最強クラスの冒険者を集めたはずのパーティも大苦戦。そして、その59階層で新種の正体についての1つの確信が生まれる。しかし、それ以上に、パーティそのものの全滅の危機。そんなパーティを奮い立たせたのは、遠征の冒頭、ファミリアの面々が目の当たりにした白髪の少年の戦いっぷり。レベルの違いとか、そういうものを超え、その戦いが危機に陥ったロキ・ファミリアの面々に勇気を与える……
正直、本編シリーズが、6巻以降(8巻までは)、全くダンジョンにもぐっていないだけに、ガッツリとした冒険譚を、そして、上級冒険者たちによるチーム戦というのを堪能できた。面白かった。

No.3862

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