(書評)SとSの不埒な同盟2

著者;野村美月



ビーチバレー大会を経て、窓子先輩と付き合うことになった大輝。暮林と付き合うこととなったルチア。理想の「Mな」恋人を手に入れた二人だったが、しかし、Sな妄想を果たすことが出来ず悩む。そのことを話し合うため、二人は「鑑賞部」としての活動を続けることに。そんなとき、小笠原の話を参考に、遊園地でのダブルデートをするのだが……
一応、話としては完結編。まぁ、そんなに長く続けるタイプの話ではないので、このくらいで丁度良いと思う。
話の流れそのものは、正直、そんな意外性はない。互いに付き合うこととなった2組。しかし、その中での悩みを話し合うが、それが却って、それぞれの関係をギクシャクとさせてしまい、そして……。例えば、『とらドラ』(竹宮ゆゆこ著)シリーズとかも、大雑把に話をまとめるならそんな感じの話でしょ? そういう意味では、王道の話といえると思う。
ただ……その味付けが上手い。
ただ、ドジっ娘とか、そういうことではなくて、自分の性癖をどうやったら果たせるのか? そんなところにメインが置かれているため、逆に自然になっている。確かに、いじめたい、とか、困っている様子を見て楽しみたい、っていうのを実行に移す、って相当に大変だと思うし。同じような嗜好を持っているからこそ、相談相手として打ち解ける、なんていうのは説得力がある。そして、だからこそ、自分と同じだから恋人にはなれない、と考えるということも……
まぁ、恋人というのも、それぞれのあり方がある、っていう意味ではこの結末も納得できるところだし、ある意味、楽しそうな関係。そこまでの大輝の行動も「男らしくて」格好良いと思えたし。収まるところに収まって安心、というのが何よりもの感想だと思う。
ただ……映画の手術シーンを見て、自分が切る立場で、相手が切られると妄想って……それ、Sというよりも、猟奇趣味のような気が……(笑) あと、小笠原は……。番外編で小笠原くんの日常とかやってくれませんか?(内容的に出版できない気がしないでもない)

No.3868

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