(書評)世界が終わる街 戦力外捜査官4

著者:似鳥鶏



教祖らの逮捕により、解散に追い込まれた宗教団体「宇宙神瞠会」。穏健派に転じたはずの団体であったが、その中には、まだ革命を起こそうという意思を持った残党「十字軍」が紛れ込んでいた。海月と設楽は、その残党を追うのだが、準備を整えた十字軍は最悪のテロを決行しようとして……
というわけで、シリーズ第4作。第2作で出てきた「宇宙神瞠会」の残党がいて、さらに、第3作で出てきた殺し屋「名無し」も物語りに絡んできて……と、結構、これまでの話の流れが大きく影響している感じ。そして、海月の、よくわからないけど、いざと言うときは頼れる頭脳……というよりも、サスペンス色の強い物語になっているかな? と思う。
物語は、いつも通りにトラブルメーカーな二人の様子から始まる。いきなり、駅のホームから線路へと落ちてしまった二人。それが原因となって、高尾山への異動になったりと、滅茶苦茶。しかし、そんな中で、ホームからの転落を初めとして、設楽が何者かに刺されたり、と、何者かに襲われている気配が見え隠れ。そして、それは「宇宙神瞠会」の残党の仕業と思われ……
という感じに流れ、そこからは、テロを決行する神瞠会。それを防ぐための攻防戦。そして、それを防ぐことが出来たものの潜伏する残党と、再びの決行……
どのような形でやってくるのか? というような部分に海月の推理はあるのだけど、それ以上に、テロの中での設楽の奮戦。そこに巻き込まれながらも、自らの職業として皆を守ろうとする人々の奮戦というのが描かれている。何と言うか、謎解きと言うよりも、スピード感と、職業人としての意地、というようなものを主に描きたかった作品なのかな? というのを強く感じずにはいられなかった。
ぶっちゃけ、今回、海月はふつーに優秀な刑事をやっていた気がする。ドジとか、そういうシーンは殆どなくて、頭脳派として、設楽をも利用して問題解決とかしたりしているし。それは、頼もしいのは間違いないのだけど……作品のカラー的には、それで良いのか? と思ったり思わなかったり……(笑)

No.3871

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