(書評)英雄失格 という訳で、世界を滅ぼします

著者:更伊俊介



数多の世界を救った英雄達が集う建物がある。7日後に迫った世界の危機を救ってもらうべく、神の使いたる総一は訪れる。そこで彼が見たものは! ……堕落に堕落し切った元英雄達の現在だった。世界を逆恨みする勇者、饅頭になった魔法少女、酒に溺れたトカゲとなったドラゴン、ロリコンになった変身ヒーロー……。世界を救う気など全くない駄目人間(?)たる彼らを、総一はどうやって世界を救わせるのか……
ということで、『犬とハサミは使いよう』コンビというか、トリオでの新シリーズ。前作が奇人・変人ショーならば、本作はダメ人間ショーといった趣。……っていうか、『犬ハサ』の面々も大概だったけどな……
まぁ、メインヒロインたるエリカの言い分については、わからないでもない(笑) ある意味、RPGに対するお約束のツッコミをこじらせた、という感じだから。だって、そうだよね。「世界の危機だ!」と言う理由で「魔王を倒せ!」とか言われるのに、ほんのちょっとの金銭、道具を渡しただけで護衛すら付けてくれない権力者。倒すのに船やらが必要なのに、それを手にするまでに色々と条件付をしてくる面々。世界を救って欲しいなら協力しろや! ……うん、わかる。そして、そんな勇者としての冒険を多くしたことで、能力だけは強くなっているので滅茶苦茶なことをしているうちに封印されて……。そりゃ、恨むよ!
そんなエリカとのやりとりに、饅頭やらトカゲやら変質者やらが絡んでのやりとり。世界観は違っているのだけど、でも、主人公が結構、ひどい目にあわされるとか、雰囲気的には前作に似ているように感じた。そして、そんなこんなな中、ついに魔王が復活して……
魔王さん……健気です……。っていうか、「世界は自分が壊すのだから邪魔するな!」と対立する勇者と魔王ってどーよ?
というわけで、基本的には前作のノリがそのまま引き継がれている感じ。なので、前作が苦手だった人は、本作も苦手だし、その逆もまた然り、といった感じになると思う。ただ、前作の霧姫は春海に惚れていて、ある種のヤンデレっぽさが見どころだったところがあるけど、1巻時点で、エリカ(饅頭も、だけど)にそんな様子は見えない。そのあたりが、どう発展するのか? それともしないままなのか、ってのは注目どころ……なのかなぁ……?(悩)

No.3901

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