(書評)ボクも世界も死にたくないのに すまない。我のうっかりで汝が……

著者:八薙玉造



菊月晶はある日、魔女とサイボーグに命を狙われ、神に窮地を救われる。殺そうとしてきたのは魔女のベルタ、サイボーグのパティ。二人は、それぞれ、「タンスの角に小指をぶつける」「やけにお腹が空く」というしょーもない呪いを受けており、晶を殺すことで、その呪いが解けるという。そして、助けに来てくれた神・アシャもまた「ついうっかりしがち」という呪いを受けていた。死にたくないし、彼女らをほうっておくと世界が危機、という状況に、地道に呪いを解消する方法を考えて……
文庫裏表紙のあらすじには「ラブコメ」と書かれていたのだけど、正直なところ、あまりラブコメという印象は持たなかった。
というのは、あんまり恋愛要素を感じないため。まぁ、先に書いたように、それぞれに掛かっている呪いのしょーもなさ。さらに、その中でのアシャのポンコツっぷりとか、ギャグ作品として楽しめるのは確かなのだが、別に恋愛って感じじゃない。
まぁ、主人公・晶に対して、他の面々が好意を持っているのは確かだろう。アシャは勝手に舞い上がったりするし、殺しに来たはずのパティとベルタも、別に嫌っているわけではない。ただ、それって、「異性として」好きというよりも、「友人として」とか、「信頼できる人」とか、そういう意味の好意のように思えてならない。だから、ラブコメ? と思ってしまうわけ。
実際、晶って凄くいい奴だ、っていうのは良くわかる。自分を殺しに来た相手であっても、その呪いとかを聞いて、それを克服する方法を考える。さらに、何だかんだで、そんな彼女達のことを気遣う。そういう人だから、憎まれることは無いし、人間として好かれる、っていうのはわかる。読んでいる側でも、いい奴だな~、と思ったもん。
でもまぁ……今回、出てきた呪いの中で一番、嫌なのは「カメムシがすごくたかる」だよな(笑) 虫がたかる、ってだけでも嫌だけど、カメムシって触っただけでも滅茶苦茶、臭いもの(笑) そのあたりのセンスは好きな作品。
しかし……これって続くの?

No.3905

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