(書評)廃線上のアリス

著者:マサト真希



不登校の高校生・譲羽朗は、自分と母を捨てた父を訪ね、四国の辺鄙な田舎町を訪れる。しかし、呼んだはずの父は不在。そして、そこで一人の少女・アリスと出会う。一冊の本がきっかけで近づく2人だが、正体を明かさないアリス。そして、町では、廃線の幽霊の噂があって……
うーん、困った。凄く好きなんだけど、何を書いてもネタバレになってしまう(笑) まぁ、凄くまっすぐなボーイ・ミーツ・ガール作品だ、ということだけは言える。
物語は、とある事情で、不登校、引きこもり状態になってしまった朗が、実の父の住む四国の田舎町へとやってきたところからスタート。たどり着く途中、ふとしたことで出会ったセーラー服の少女。しかし、彼女のような少女はこのあたりにはいない、と言う。そして、呼び寄せたはずの父は仕事で不在、という状態。そんな中で、ただ、のんびりとした日常を過ごすことになる。そして、しばしば、アリスとも時を重ねていく……そして……
主人公が不登校になるまでにあった出来事。二人の大切な人。しかし、その二人の為に、と動き、そして、その大切な人を喪うことに。アリスとのやり取りの中で少しずつ振り返り、整理していく自らの過去。そして、その一方で、気になるのは少女の事。そして、自分を捨てていった父のこと……
一応、謎は色々とあるのだけど、ひっくり返しとかそういうわけではなく、静かに物語が進み、それらが収束していく、という過程、透明感が凄く好みだった。まぁ、無房とか、そういうのも含めて青さを感じる終盤の展開とかも好きだし。なんていうか、表紙イラストの与える印象どおりの作品だな、という感じ。
まぁ、一応、続編(?)が出ており、そちらも既に手元にあるので、そちらも楽しみにしようと思う。と言っても、続編っつーよりはスピンオフみたいな感じらしいけど。……でも、ここに続編を作るのはヤボなのでそれでいい。

No.3923

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