(書評)蝶の力学 警視庁捜査一課十一係

著者:麻見和史



調布で資産家の男性が、首をかききられ、そこに花を装飾させられる、という状態の遺体となって発見された。そして、その妻は行方不明。捜査を開始する如月塔子ら、十一係の面々。そんな矢先、新聞社に、警察を挑発し、行方不明の妻の居所を示唆するようなメールが届いて……
シリーズ第7作。
死体を損壊する理由。挑発メールの意味。その辺りの謎が、物語の中心になるのだけど、どちらかと言うと塔子と鷹野の関係を掘り下げた作品として引っ張ったように感じる。
というのは、物語冒頭から塔子の視線が、鷹野のことばかり。自分達を避け、女性と会っている鷹野。何者なのか、という疑念が湧いて仕方がない。殉職した前の相棒の家族らしい、というが、鷹野はそのことを教えてくれない……。そして、事件の捜査が入っても、その状態は続き、結果として二人の関係は破綻してしまう。そして……
もう、ね……
どう考えても、塔子と鷹野のラブコメみたいになっているんだもん(笑) 裏表紙の粗筋で書かれているのだけど、途中で鷹野は捜査から外れる形になり、尾留川とコンビを組むことに。普段はチャラい奴、と言う評価だけど、その中でも色々と考えている尾留川のことを知る。しかし、その中で、半ば意地となって独自に捜査を進めようとする塔子。
こんな感じなので、どうにも二人の関係ばかりが目に言ってしまった。謎は謎で、ちゃんとしているのに……
まぁ、純粋に謎解きをするなら、関係者の中で犯人を、という段になっての絞込みが、その人ってそこまで情報が上がっていたっけ? というのがあった気がする。ただ、保険にまつわる話とか、その辺りはなるほど、と感じた。
シリーズの方向性として、鷹野の過去の相棒の話とかが今後クローズアップ去れることが示唆されたわけだし、そういう意味では著者が言うようにターニングポイントといえそう。

No.3926

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