(書評)文句のつけようがないラブコメ5 Never Ending Stor

著者:鈴木大輔



九十九機関の忠実なエージェントとしての使命を全うするユウキ。しかし、身を削って世界を保つセカイは限界に近づいていた。自分の役割と、セカイへの思い。狭間で悩むユウキは一つの結論に達する。新婚旅行へ行こう、と……
物語的には、第4巻から直接続いてのこの巻。
無理難題を言われようと、淡々と、その難題をこなして来たユウキ。そんな物語が4巻で続けられていたわけだけど、この巻では、ある意味、ひたすらにドンチャン騒ぎ。セカイだけでなく、ハルコ、チヨ、クルミと言った面々を加えての「新婚旅行」。南の島を満喫し、さらには、国一つを挙げてのドンチャン騒ぎ。その結果に待っているもの……
ある意味では、このシリーズにおいて、セカイ、ユウキの敵であった九十九機関が、今回は味方……とは言わないにしろ、明確に敵対するわけではない状況。だからこそ、無茶苦茶な旅行での出来事も可能になる。むしろ、セカイをより利用できる、という名目で協力してくれる。優等三昧な日々。ひたすら世界を守るために身を削ってきたセカイにとって、それはこれまでしてこなかった出来事。それはセカイに、世界は美しい、と感じさせることになる。
……それが残酷な結末ともなる……という一転を除いては……
昔読んだ『イリヤの空、UFOの夏』(秋山瑞人著)とかは、それを貫いていた。それって、本人は幸せかもしれない。でも、第三者的に見守る側にとって、この上なく残酷なやり方でしかない。何より、ユウキがセカイのことを思っていた、という前提で言うのならば……。バッドエンドというのはわかっていても、こういう結末とは思わなかった。
その一方で、九十九機関とか、そういうシステムの不自然さとか、そういうものも何となく見え隠れしてくる巻でもある。さて、次巻はどーなる?

No.3935

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