(書評)はたらく魔王さま!13

著者:和ヶ原聡司



恵美とライラの母娘喧嘩はひとまず落ち着いたものの、依然として関係はぎくしゃくとしたまま。そのような中で、ライラからの「異世界を救う仕事」に対して不信感を抱く魔王は、ライラに自宅を見せろと要求する。一方、そんな中、千穂は恵美の為に動く魔王の姿、そして、バイト先の人間関係の移ろいに不安を感じていた……
なんか、最近、話が全く進まなくなってきているなぁ……。結局、この巻でも、異世界を救う仕事に入ってないし。それでも、恋愛関係について、ある程度、話が進んできたのは朗報なのかな?
今回の中心は千穂……に先駆けての梨香の物語ってなところかな?
一緒に働いている大学生バイトが就職活動の為にやめる。自分自身も、大学受験などが迫りつつある。どうしても考えざるを得ない環境の変化。そして、その中で、魔王と恵美の関係も……。二人の関係を取り持ったのは自分。でも、魔王らが元の世界に戻ってしまい、自分は取り残されるのではないか? という不安が……。そのあたりの心情描写は凄く丁寧。そして、そんなときに、梨香が、芦屋に告白するつもりだ、ということを耳にする。
魔物である芦屋。でも、ひたすらに誠実。最終的に梨香は振られるわけだけど、そこには人間と魔物という違いがあることを示し、無理であると示す。ある意味、恐怖を覚えさせて、でも、それでも傷つけないように配慮していて……。
「怖い。苦しい。全然近づこうと思わない。それでも好き」
なんか、梨香の台詞が切な過ぎる。それもよくわかる丁寧な描写であったのだけど。そして、それは千穂に新たな一歩を決意させる。それに比べると恵美とライラの話については、オマケくらいかな? まぁ、ここまで散々やってきただけに、それ以上やったら、屋上屋を架すようなものだから仕方がないかな? 
先ほどから書いているけど、描写の丁寧さとかは凄くいいと思う。ただ、それは同時に、物語の進展が遅くなるという面もあるわけで……どうにもジレンマだなぁ……

No.3945

にほんブログ村 本ブログへ
にほんブログ村


スポンサーサイト

COMMENT 0