(書評)「健康食品」のことがよくわかる本

著者:畝山智香子



店頭にはいくつもの健康食品が並び、その中にはスーパーフードなどと喧伝されるものもある。しかし、注意が必要なのは、そのような食品もまた、あくまでも「食品」である、ということ。野菜や肉、魚と同じものである、ということ。病を治したり、身体に良かった、ということが実証されたわけではない。場合によっては、却って健康を害することだって起こりえる。そんな「健康食品」とは何なのか? そして、その表示などに関する問題について説明した書。
著者の書は、『「安全な食べ物」って何だろう?』以来なのだが、その時と同じく、多少、専門用語、略語などが多く使われており、噛み締めるのに手間が掛かる感じ。ある程度は理解できたつもりだが、全てを理解できたとは自分で思えない(と書いたところで、先の書の感想を見たら、全く同じことを書いていた)
まず、本書は医薬品とは何か? そして、食品とは何か? 流通などにおいて、どのような扱いの違いがあるのか、について説明される。
厳密な環境において、長い期間をかけ、効能、安全性、副作用……そういったものを確認し、その成果が認められて初めて流通させることの出来るものが「医薬品」。対して、一般的に口にする量で危険性がなければ流通が認められる「食品」。なので、その品々によって想定される量に違いがある。ところが、「健康食品」として扱われる中には、普通に食することがあっても微々たる量であろうものを大量に食させる形になり、結果、却って危険なことがある。確かに、健康食品と言われるものの中身見ると、聞いたこともないものとか、食べても薬味とかで一口二口だもんなぁ、っていうのが多い。そう考えると……と思う。
また、最近になって出てきたトクホやら、機能性食品など。食品であるのに、効果・効能をうたうことが出来るそれは、研究成果などは公表し、あとは購入する人が判断するように、とはしている。しかし、そもそも、専門用語が並んでいる論文などを一般の人が判断できるのだろうか? また、論文そのものが性格なのか? 掲載された雑誌などが信頼できるものなのか? それを一般の人が判断できるのだろうか? そういう点で非常に問題がある。しかも、商品を売る、という観点で留意点などが削除されてしまうことも多々ある。
このあたりに関しては、食品に限らず、科学報道とか全般に言えることのように思う。例えば、私は森昭雄氏とか、岡田尊司氏のトンデモゲーム悪影響論とかをよく読んでいるけど、こういうのでも細かな条件とか、そういうのをおざなりにして「こうだ! 悪影響だ!」という形になっていることが多い。それとある意味、構図は同じなのだろう。
最終的には、リテラシー教育などと言うことになるのだろうけど……食事、健康なんていうのはある意味、あまりに身近で、しかも文化とかそういうものと結びついたものだからこそ厄介な代物、というのは凄く感じる。

No.3948

にほんブログ村 本ブログへ
にほんブログ村


スポンサーサイト

COMMENT 0