(書評)悲亡伝

著者:西尾維新



四国ゲームを何とか切り抜けた空々空たち。絶対平和リーグの生き残りも加え、空たち、、空挺部隊は地球撲滅軍のアンタッチャブルになりつつあった。そんな空にもたらされたのは、ロシアの対地球組織が壊滅したというもの。各国の、対地球組織の中に「裏切り者」がいるらしい。空挺団の面々に、外部の新人を加えた12人は6つの対地球組織への内偵調査に向かう……
というわけで、新章突入。っていうか、前作までがあまりに長かったので身構えていたら、無事、話がまとまっていてほっとした。……いや、何だその感想は? という感じではあるのだけど。
物語は、冒頭に書いたように世界に地球撲滅軍以外の、各国の対地球組織の中に裏切り者がいる、ということで空挺団の面々が内偵に出かける、という形で始まる。空挺団の9人に、悲恋、新人2人を加えた12人を2人ずつ6組作って、ということになる。ぶっちゃけ、物語の半分くらいまでは、どうやってその6組が選ばれたのか、そして、いざ出発して……というところまでに費やされる。
まぁ、四国編では基本的に、空の敵、敵ではないにせよ、味方というわけではない状態で描かれていた面々の素のやりとりとかは面白い。特に、フランスへと派遣された地濃鑿とセットにされた幼女・かんづめのやりとりは……色々とかんづめが可愛そう過ぎた(笑) また、スペースさんが意外と……ってのも意外だったけど。氷上さんは相変わらず、美味しいキャラだし。
ただ、そうなると、当然、それぞれで内偵して、じゃあ尺が足りなくなるので、また続くのか、と思ったら、意外にも終わるのだからビックリ。良いシリーズ完結編へ向けての導入編になっていた、と言う風に思う。
とにかく、この巻については、物凄く大胆な話の構成が光っていると思う。先に書いたように、半分以上が、出発、までで終了。ところが、次にその面々が出たときには内偵が終了(と同じような状態)になっている。普通ならば、最も盛り上げるであろう部分をカットし、いきなり物事が進んでいるところに持ってきて、過程を一応説明してまとめる。それでも、十分にその間の状況が理解できる辺りは流石、というところだろう。
……にしても……
対地球って、どういう風に戦うんだ?

No.3951

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