(書評)トリックスターズL

著者:久住四季



天才魔学者・サイモン。世界に6人しかいない魔術師が来日し、もう一人の魔術師・佐杏牙奈と共同での実験が行われることになった。佐杏の助手として、大学付属研究所に赴いた僕。実験のための理論は完璧。万全を期して行われたはずの実験は失敗に終わり、そして、その夜、サイモンは……
シリーズ第2作。
あとがきで著者が書いているのだけど、1作目が、色々なものを詰め込んだ形なのに対し、本作はかなりすっきりとした構成になっている。個人的には、本作の方が物語に入り込みやすかったかな? と思う。
なんか、細かいことを書いてしまうとネタバレになりそうで困ったのだけど、とにかく、裏表紙の粗筋にも書かれている通り、ポイントとなるのは、関係者が限られた「嵐の山荘」。つまり、犯人は関係者以外にありえない、という状況。本格ミステリでありがちな、動機とかはさておいて、実行可能なのは誰なのか? というものを捻らせて物語が作られている、という点。犯人が誰か? その辺りは、結構、シンプルなのだけど、別の部分でひっくり返しを仕掛けてくるあたりのクセが好き。
物語は、途中で佐杏が自主的に退場して、主人公である周が推理をするのだけど……
周の披露する推理は……これは酷い!(笑)
本当、あとで佐杏がツッコミを入れまくるのだけど、普通に考えて無理だし、仮にやったとしても明らかに痕跡が残りまくる。それで説得できてしまった、とするのは流石に強引かな? と……。でも、それを差し置いても、このシンプルな構成で、しかし、別の部分をひっくり返してくる構成の仕方とかは私は好き。
あと……これは、本編とはあまり関係ないのだけど……
表紙イラストは佐杏のイメージのようなのだけど……結構、喋り方とかが荒っぽい感じなので、もっと粗野な感じの容貌をイメージしながら読んでいるのは私だけだろうか? なんか、表紙の感じだと、『黒執事』とかみたいに、丁寧語で喋っていたそうなんだもの(偏見)

No.3955

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