(書評)夜桜ヴァンパネルラ2

著者:杉井光



「浄血官」。それは、血をすする種族「吸血種」を狩るもう1つの組織。法を無視してでも、無慈悲な狩りを続ける彼らと、法に従って活動する捜査九課は対立関係にあった。そのような中、浄血官が拉致・殺害される事件が発生。捜査の中、倫子、紅朗は、恋人の復讐に燃える一人の女性の存在を知り……
何と言うか……第1巻は、警察という組織の中で、九課とは? というようなところがポイントになっていたけど、今回は、警察と警察ではない組織、という感じ。意外と、今回、1課とかが甘かった気が……
前巻の段階で、吸血種は人間ではない、というのが法的に認められる形になった世界。ただし、相手を吸血種、として認めるためには様々な制約がある。しかし、浄血官は、そのような手続きをせず、ある意味では「勘」によって相手を見極め、そして、殺害する。そんなときに起きた事件。そして、浄血官に復讐しようとする女の目的……
この作品では、人間と吸血種、という関係なわけだけど、ある意味、人間とロボットとか、そういう話も共通する「人間とそうでないものの境界はどこか?」というところに物語の中心がある。浄血官の「勘」とは何なのか? そして、どこまでが許されることなのか? まぁ、この復讐者にとって、吸血種だから、吸血種じゃないから……というレベルではないのだろうけど、でも、何も持たない存在が……となったら、こんな方法しかないのかも。あまりに、悲しいやり方だけど。
その一方で、今回は、梨紗が参加したことなんかもあって、今回は、あまり紅朗のバカっぷりは目立たなかった気がする。梨紗は梨紗でかなり危なっかしい感じだし、その意味では、何とも言えないバランスのチームであることは間違いないのだけど。
ただ……この巻では、事件の一方のサイドの謎は解明されたものの、まだまだ未解決の部分が山積。残された謎の部分は3巻に持ち越して解決……となるのだろうか?

No.3970

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