(書評)ぼくのゆうしゃ8

著者:葵せきな



トオルがその命と引き換えに引き出した世界の改変。それは、半年後までに魔法の力は消滅し、しかし、その機能は禁忌魔法で補完することが出来る、というもの。半年後に迫る審判のときを前に、ファルディオ、セシリア、レイア、ヨルは、世界を旅して回っていた。そして、半年後……
ということで、シリーズ完結編。素晴らしい大団円だった。
物語前半は、従来の魔法が消滅しつつある、という中でファルディオらが旅をする物語。徐々に、魔法が弱体化していく中、各地の様子を見極めるため。トオルと旅をしていた魔人・スーリムの動向が気になるものの、仕掛けてくる様子はない。また、魔法の力が弱っている中なのに、魔物はむしろ大人しくなっている……!? そのような中、ファルディオたちは、ある代償と引き換えに、トオルの復活を実現する。そして、スーリムとの決戦のときに……
この巻の物語の中だけでも、旅の最中のちょっとした違和感などが全て伏線となって、終盤へ繋がっていくうまさ、というのはさすがだし、その上で、ファルディオたちの世界と、本来のトオルの世界の関係とかも明らかになってのまとめ。シリーズ全体でもしっかりと伏線がまとめられている。本当、凄いわ、これ。この辺りは、敢えて語らない(笑)
ただ……こうやって見ると、最後にファルディオが色々と美味しいところを持って行い過ぎ(笑) 序盤のエピソードでの、役に立たない上に面倒な存在、みたいなところから、最終的に世界改変とか、そういうところでも中心的な役割を果たして……彼の成長、と言う風にもいえるんだろうけど、それでも、ねぇ……。375頁の前後の台詞とかとあわせてイラストとか、格好良すぎるでしょう。その一方で、セシリアの報われなさ、そして、レイアの(対ファルディオの)報われなさも異常(苦笑) もうちょっと良い目を見させてあげてください!!
と、なんか、上の文章だけだと不満があるみたいだけど、物語としては、文句なく、綺麗にまとまっており、大満足の完結編だった。

No.3973

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