(書評)ザ・万字固め

著者:万城目学



全35編のエッセイを収録したエッセイ集。第3弾。
私は著者の小説も好きだけど、エッセイもかなり好き。そして、その第3弾となって楽しみにしていたのだけど……大事な人がいない。なぜ、いないのだ? 渡辺篤史はどこへ行ったのだ!!
そんな中で、第1章的な「日常」。1編目こそ、比較的真面目だけど……2編目から、なぜかひたすらに瓢箪。2000円の本について問い合わせをしたら、年会費3000円の会員にならないか、という全日本愛瓢会から連絡が来る不思議さとか、そういうのを含めてなかなか予想外。……そんなにハマるものなのか……うちの親父も作ってたけど、結構、簡単に作れていた感じだったのだが……
第2章「旅する」の中にある台湾でのサイン会、イベント参加の話。……万城目さん……芸人じゃないんだから、無理にボケようとしなくても……。ただ、その中で「、学生とかを題材にした作品は言葉の流行り廃りなどがあるので、ずっとは書けないと思う」に対して、台湾の人々がぽかーんとしてしまった、という辺りは興味深かった。確かに、英語とかもそうだけど、単語そのものは色々と出来ても文法とかは変わらないだろう、というのはそうなのかも、と感じる。
全体的に真面目な感じがする書内でも、最も真面目なのは『やけどのあと』。2010年12月に東京電力の株を購入し、震災でそれは暴落。そのような中で、東京電力の株主総会に行くことに……
700万円の損失……うわぁ……(笑)
それはともかく、基本的に総会の様子を時系列に沿って語っていくのだけど、その中で、東電にはそもそも何かを自ら決めるような権限が無い。そのような中で、自らの弁護などを交えた答弁が来るため、何をやっているのだ、という感じになる。怒号なども飛び交い、6時間以上にもわたる総会の中、トイレなどの中座もなく、適切に役員に話を振り、堂々としてい続けた会長。メディアなどでは、否定的な形で報道されたものの、むしろ、彼は立派な態度だった、という評価はその場にいた人間にしかわからないことだと思う。
どちらかと言うと、笑い、よりも真面目。そんな印象が強く出るエッセイ集だった。

No.3989

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