(書評)俺を好きなのはお前だけかよ

著者:駱駝



元気で可愛い幼馴染のひまわり。クール系の美人・コスモス先輩。気になる2人から同時にデートに誘われた! そして、そこで告げられた「想い」は……親友との「恋愛相談」! それでも腐らず、相談に乗っていれば、自分にも? そんな俺の哀しい孤軍奮闘っぷりを見つめる奴がいて……
第22回電撃小説大賞、金賞受賞作。
うん、なかなか面白かった。
物語は、冒頭に書いたように元気系の幼馴染・ひまわりとクール系の美人・コスモス先輩から、デートに誘われ、そして、親友である太陽(サンちゃん)に恋しているから応援して欲しい、と頼まれるところから。ショックを受けつつも、それを応援することに。どちらも肝心なところでヘッポコ。しかも、きっかけやらなにやらは一緒。オーソドックスな展開だけど、会話劇とかは軽妙だし、なかなか楽しい。
が、そんなところに、主人公をストーキングしている、という陰気で毒舌な三色院菫が現れてかき混ぜ、さらに、主人公が恋愛相談を受けていた相手・太陽が、菫を好きだ、と言い出すに当たって完全なカオスに。作中で主人公が自ら言っているけど……
ひまわり、コスモス先輩→太陽、太陽→菫、菫→主人公
という凄惨な感情の連鎖が出来上がり、そいて、それが判明して……。そこまでのギリギリなところでのラブコメ展開から、文字通りに修羅場へ。そして、そこでそれまでの鬱憤が……
ある意味で、「君にしか頼めない」「君だから」的な言葉で相手に頼み、それが上手くいかなかったときに……という行動の底にある傲慢さであるとかそういうのがあるわけだし、終盤での主人公の爆発はわかる。ある意味、この手の作品では、こういう展開は珍しいのだけど、主人公の怒りの方がわかる気がする。そして、でも……それだって、傲慢さとかがあって……でのひっくり返しの連続。見事に翻弄された。見事。
一応、2巻が既に出ているわけだけど、新人賞作品らしく、ある程度、話はまとまった感あり。なので、これがどう続くのかは気になるところ。

No.4035

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