(書評)白蝶記2 どうやって獄を破り、どうすれば君が笑うのか

著者:るーすぼーい



施設からの脱走後、旭は謎の少女・矢島朱里と、謎の男・金城司に捕まってしまう。目的地を同じくし、パパに会いに行く、という朱里に、旭は同行することを決める。時任は、そんな旭たちを追うよう、教団幹部から命を受けるが、その心は教団から離れつつあり……
なんか、1巻と大分、作品のカラーが変わってきた印象。
物語は、1巻のラストシーンからそのまま繋がって、の展開。朱里、金城という二人に捕まり、しかし、共に行動をすることを決めた旭。そんな旭を追う、時任を中心とする教団の追っ手。追うものと追われるもの。その中での逃走劇というのが今回の物語。
前作のエピソードでは、教団の施設という小さな世界。その中で、子供ながらも、何とか大人の裏をかき、大切な人を守ろう、という旭の決意。そして、しかし、上手く行った筈なのにその大切な存在との溝が深まってしまった、という皮肉さ。そういうものがメインだったように感じる。
それに対して、今回は、逃亡劇の中で突きつけられる「子供であること」の弱さ。「宿を取る」 それ1つをとるにしても、「子供である」という理由で上手く行かず、さらには、「子供である」という理由で目立ってしまう。その一方で、追う側である時任もまた、実際には子供であり、その弱さ、直情さ、嫉妬……と言った形で仮面が剥がされて行く……。そういう意味では、「子供であることの弱さ」をテーマにしているといえるのだろう。また、キャラクターの掘り下げ、というような部分も積み重ねたエピソードであったように感じる。勿論、その中では、朱里への対応を巡っての、教団の正体とかも見え隠れはしているわけだけど。
ただ……1巻でも感じたのだけど、何か、「続き」への結び方が取ってつけた感があるんだよな……(苦笑)
何か、いかにも「こんなオチ、意外でしょ?」といわんばかりのラストシーン。好みの問題なのはわかっているけど、自分は唐突と感じられてならない。そこのところがちょっと気になる。

No.4047

にほんブログ村 本ブログへ
にほんブログ村


スポンサーサイト

COMMENT 0