(書評)はたらく魔王さま!15

著者:和ヶ原聡司



ライラに持ちかけられたエンテ・イスラの危機。だが、魔王にとっては、念願であった正社員登用のための研修が重なり、それどころではない状態に……。そんな中、千穂と鈴乃はアラス・ラムスのためにクリスマスパーティーの準備を開始する。ノリノリのエメラダ、ギクシャクしたままの梨香と芦屋などなど、周囲に問題山積で……
え~っと、最初に一言……
魔王、出番がないぞ!!
冒頭に書いたように、魔王は、正社員登用研修が始まって、それどころじゃない状態。笹塚の店にも顔を出せない。その中で、千穂視点を中心に物語が展開される、という恰好。
物語の中心となるのは、2点かな?
まずは、千穂の、クリスマスパーティーの準備の話。アラス・ラムスにとってはじめてのクリスマスなので、とにかく楽しんでもらいたい。しかし、魔王は不在だし、恵美ともなかなか……。さらに、梨香と芦屋のギクシャクした状態も何とかしなければならないし、エメラダにいたっては勘違いしている節すらある。そんな中での奮闘劇。一番、「普通」の彼女だからこそ、の奮闘はなかなか楽しかった。
と、同時に描かれるのは異世界の危機にまつわるバックグラウンド。天使とはどういう存在なのか? エンテ・イスラはどんな形で歴史がつむがれてきたのか……。そんなものが語られる。こちらに関しては、ちょっと説明過多かな? と思うところはあるんだけど、物凄く設定を積み重ねたSF作品的な印象が残った。
そして、そんな中で、実は冒頭、千穂を置いて魔王たち関係者が全員、異世界へ戻ってしまった、というのが綴られる。なので、一体何が? となる。先ほど、情報過多気味と書いたけど、それでも先が気になったのは、この描写が冒頭にあるからい他ならない。先ほどまでの奮闘から一変、ある意味、キレた千穂の爆発に笑った。
真相で脱力させる辺りは、流石なのだけどこれを読んでいて思うことがある。
うちの実家はエンテ・イスラより遠かった……(阿呆)
ここのところ「動かない」と書いてきたけど、今回はそれなりに動きがあり、なによりもちーちゃん巻でした、と。

No.4072

にほんブログ村 本ブログへ
にほんブログ村



スポンサーサイト

COMMENT 0