(書評)ノッキンオン・ロックドドア

著者:青崎有吾



学生時代、同じゼミ生だった氷雨と倒理。二人は、共同で探偵事務所を経営している。そして、二人は、不可解(WHY)担当の氷雨と、不可能(HOW)担当の倒理という形で謎を解く。そんな二人の活躍を描いた連作短編集。
一応、これも著者の新シリーズということになる(『アンデッドガール・マーダーファルス』もあるからね)
とりあえず、最初に一言。名前が読みづらい(笑) 西尾維新氏の作品とかで、この手の名前にはある程度、耐性が出来ているつもりだけど、それでも読みづらいものは読みづらい。
で、内容なのだけど、どちらかと言うと現実味はないけど、論理的にこういう風にして、というタイプの本格ミステリ。
例えば1編目。密室で画家が殺された。容疑者は、息子、妻、画商の3人。何とかドアを開け、部屋に入ったとき、部屋には画家の絵が何枚か散乱しており、一枚は赤い絵の具で染められていた……。ドアの特性、そして、何のために絵を赤く塗ったのか? ちょっとした痕跡から、という道筋と、思わぬ動機に意表をつかれた。
金庫を開けて欲しい、という依頼がくる3編目。これは逆にちょっと無理があるかなぁ? と。なくなった祖父は、金庫のダイヤルの空け方を残してくれていた。しかし、その通りに回しても開かない。で、そんな祖父は殺された? ダイヤルと殺人が実はリンクしていて、という話ではあるんだけど……これは流石におかしいと気付くだろ! と思う。だって、それをやるよりも問題を解決する方法がある気がするし……
というか、先に西尾維新氏の作品というようなことを書いたけど、ある意味、作中の面々の関係って、「物語」シリーズの大人組の関係に似たものを感じる。探偵の二人、犯罪を負う女性刑事、犯罪をプロデュースするもの。全員が学生時代、同じゼミ仲間であったっていう辺りが。多分、今後、その人間関係がより表に出てくるのかな? というのを感じずにはいられなかった。

No.4082

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