(書評)桜田門のさくらちゃん 警視庁窓際捜査班

著者:加藤実秋



警視庁事務職員の久米川さくら。日々の雑務をこなし。毎日定時退社をモットーとする彼女だが、鮮烈なひらめき、推理によって刑事部に持ち込まれる事件を解決陰の立役者でもあって……
てなわけで、『さくらだもん!』の続編。
前作の感想で、ミステリとしての謎解きは小粒だったり、強引だったり、というようなことを書いたのだけど、今回も、それに近い。というか、正直なところ、謎そのものがあまり印象に残らないものがあったりする。なので、謎解きを、というよりも、掛け合いとか、そういうところに主眼を置いて楽しむべき作品なのかな? と強く感じた。
例えば、前作、さくらの助言で逮捕実績を重ねた結果、海外留学と言う栄転を命じられた元加治が戻ってくるのだけど、戻ってきた彼に各国から引き抜きのオファー殺到。しかも、外人部隊だったり、NASAだったり……いや、元加治に何をやらせる気なの? こういうある意味、しょーもないギャグが妙にツボに入るときがあって困る。
……あと、登場人物の名前が悉く西武線の駅の名前なのは何かのこだわりなのだろうか? 久米川とか、秋津とかなら、苗字としていいと思うんだけど、南大塚だの、新狭山だのって……色々と強引過ぎて気になって仕方なかった(私は元西武線沿線住民)
と書いた中で、謎解きで好きなのは2編目かな? 住宅街で老人が殺害され、家財が盗まれた。強盗か、と思われた事件だが、なぜか一番価値がある、という絵はそのままで、しかも、他と比べて妙に綺麗な状態で……。先にも書いたように小粒な謎ではあるのだけど、色々とチグハグなところが、しっかりと組み合わされる作りが好き。また、犯人に気付く辺りが、元加治のミーハー趣味とリンクしているとか、そのあたりの伏線処理も良かった。
前作を楽しめた人は、本作もそのまま楽しめると思う。

No.4101

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