(書評)トリックスターズC PART2

著者:久住四季



「魔術士からの挑戦状」が巻き起こす騒動。その謎を解こうとする各々。そして、それは城翠祭最大のイベントから「なくてはならないもの」を奪うという。クイズ大会、美容研、そして、プロレス……。それぞれの謎が揃ったとき、判明するのは……
PART1で、周視点で多視点という描き方に何かあるんじゃないか? とか、色々と書いたけど……思い切り的外れもいいところ(笑)
物語は丁度、佳境に入ったところから再会。「魔術士から挑戦状」の謎を解けないままに次々と学園祭は、進展していく。3日目、最終日、最も多くの客がやってきて、故に盛り上がるイベント3つ。そこで盗まれようとするもの、とは?
こういうと何だけど、殺人とか、容赦ない事件とか、過去のエピソードではあったのだけど、今回はどちらかと言うと学園祭が盛り上がる中でのスパイス的な存在として「挑戦状」が使われている印象。実際問題、クイズ大会にしても、美容研のカットショーにしても、その様子に多くの分量が費やされ、その中で、喧嘩があったり、仲直りがあったりとか、いかにも青春小説って感じだもの。MW文庫で新装版となるにあたって全面改稿したとのことだけど、この辺りは元が電撃文庫だったのが良くわかる気がする。
そして、その謎解きについては……
なるほど、こういうパターンで来たか! という感じ。『D』『M』辺りがどちらかと言うと、作品そのものの仕掛け、という形だったのが、今回は密室の謎をメインに物理トリック的な形でまとめてきた印象。まぁ、単純に物理トリックではないのが、この作品らしさ、だけど。
その上で、スピノーヴァ、クロウリー辺りは、シリーズを閉じるための存在であり、今回の事件にはそれほど関わらなかったのが残念かな? このまとめ方自体は好きだけど、もうちょっと今回の事件に関わって欲しかったかも。あくまでも、私の好みの問題としては。

No.4110

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