(書評)教場2

著者:長岡弘樹



警察学校を舞台にしたシリーズ第2作。
物語的には、前作のラストで出てきた新入生のセリフが入っていたり、ということで、前作の次の代の話ってことになるのかな?
なんていうか、今作は前作と比べると、暗い雰囲気が薄い印象。いや、普通に考えれば、今回だって十分に陰湿な部分はあるんだけど、前作と比べると露骨な犯罪行為とか、そういうのは少なかったから、かなぁ?
結構、前作のカラーを感じるのは、1編目。元医師という異色の経歴を持つ桐沢は、寮の引越しのドサクサで警察手帖を紛失してしまう。見つけなければ退学。そんな中で知ったのは……。
「恨まれる覚えはない」「君は35日しか生きていないのか?」
偶然と言えばそうだけど、因果は常について回る。偶然というのも起こり得る。広いと思っている世界だが、そこまで広いわけではない、ということなのだろうか?
同期の中でもルックスに優れ、広報誌なども顔を出している羽津希。それを誇り、同時に風間にも気がある彼女。しかし……
逆にこちらは、風間の「ものを見る目」とでも言うべきものを感じるエピソードかな? 色恋沙汰とか、そういうことではなく、警察官として活躍するためには……。そして、その判断から羽津希に対し風間が告げたのは……。
まぁ、でも、前作では問答無用に退学、という感じのエピソードもあったけど、今回は全体的にヒントとなる一言を与えている感じ。勿論、それで気付いたり、治せなかったり、と言う場合は……なんだけど、何気ないところではない辺りがマイルドになったように感じられるゆえんなのかな? と思う。
個人的には、前作はあまりにも犯罪行為とかが横行しすぎていて「おいおい」と感じるところも多かったので、その意味では本作の方が好み。ラストシーンでの風間の言葉とか、そういうところで読後感もよく仕上がっているしね。

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