(書評)殺人鬼狩り

著者:二宮敦人



東京から1000キロ離れた孤島・羊頭島。そこにある刑務所から5人の囚人が脱獄した! 脱獄したのは何れも大量殺人を犯したサイコパス。このままでは、島民が全滅することもありえる。状況打破のために集められたのは、隣島の警察官3人、そして、猟奇犯罪対策部部長の命によって加わることになった少女・園田ユカ。彼女もまた、過去に大量殺人を犯したサイコパス……
まず、タイトルの「殺人鬼」なのだけど、読みとしては「サイコパス」となる。そして、物語としては、冒頭に書いたように、孤島の刑務所から脱獄した5人の殺人鬼を狩るため、かつて大量殺人を起こした少女・ユカらが派遣され、脱獄囚たちと殺し合いを繰り広げる、という話。
最初にいうと、「サイコパス」って何やねん? って感じはあったりする。
私は精神医学とか、心理学とか、そういうのは専門外。ただ、多少は、その辺の文献とかも読んだことがある身として、それって、「サイコパス」なのかな? と感じるところがあったりする。まぁ、そこに拘る必要性を感じないのは事実だが。
基本的には、各章、脱獄した大量殺人犯1人にスポットが当てられ、その犯人の人間性、嗜好性の掘り下げと、犯人達を追う警察、主に新米警官である高宮晴樹と、助っ人として参加することとなったユカとのやり取りが描かれる。まぁ、ストーリー的には、晴樹たちと脱獄囚が出会って、最終的にはユカがそれを殺して……という形であり、ひっくり返しとか、そういうのがあるわけではないので、キャラクター小説として読むべき作品なのだろう。
何と言うか、所謂、「普通の人」の常識とは違うのだけど、ただ、それぞれが、それぞれのルールを持っていて優先順位が違う。そして、それに基づいて行動している、というのはよくわかった。でも、ここまで、ではないにせよ、誰しも、こういう優先順位の違いとかは持っているものだよね。
リーダビリティは滅茶苦茶に高いし、キャラクターも立っているので、読みやすい作品なのは間違いない。
で、何と言うか……川口美晴さんは……それで人って死ぬのだろうか? 死なないとしても、色々な意味で、これはぞっとするけど(笑)

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