(書評)境界探偵モンストルム

著者:十文字青



探偵業を営む狭間ナルキヤの下へ一人の客が訪れる。壇ノ浦紫月と名乗るその女が依頼したのは、松本と言う男と共に失踪した妹を捜して欲しい、というもの。進行暴力団や、民警による拉致、監禁、さらに異種の痕跡。そのような中で……
考えてみれば、著者の作品を読むのは久々。
「これはたぶん探偵小説ではない」
と帯にあるのだけど、「探偵小説」をどのように定義するのか? の問題かな。冒頭に書いたとおり、男と共に失踪した妹を捜して欲しい、という依頼を受けたナルキヤ。ところが、突如、何者かに拉致され、手を引くように脅される。暴力の匂い、そんな中で、仲間の協力を仰ぎ、目の前の問題に立ち向かっていく。
確かに、謎解きとか、そういう要素は殆どない。ただ、吸血鬼を初めとして、怪異的な存在がおり、治安とか、そういうのも崩壊した世界観の中で、アクション劇多めの探偵モノっていうのもあるし、これはこれでアリかな?
なんていうか、飄々としたキャラクターの掛け合い。そこがメインなんだろうな。考えているようで、結構、危なっかしいナルキヤ。アイドルオタクの吸血鬼・アロヲ。その他、仲間たち。そのやりとりのノリがあうかどうか、なのかな? 個人的には、昔懐かしい『あぶない刑事』とか、ああいう感じのノリの本作は嫌いじゃないので素直に楽しめたけれども。
しっかし……カラーページのイラストとか見ると、もっとハードボイルドな感じするよなぁ……。そういう意味では、ちょっと予想外だったり、っていうのはあった。

No.4138

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