(書評)異世界詐欺師のなんちゃって経営術2

著者:宮地拓海



「嘘が吐けない世界」へと転生した元詐欺師のヤシロ。厄介になっているジネットの経営する食堂を立て直すため、食材調達に乗り出した彼は、そこで狩猟ギルドのトラ耳少女・マグダの仮の手伝いをすることに。圧倒的な力を発揮する彼女の能力だが、それを使うと、極端な空腹になり、狩った得物を食べてしまう、という弱点があって……
前巻の感想で、「嘘にならないレベルの言葉で相手を引っ掛ける部分は面白いが、いかんせん「嘘をつくと……」という世界設定の説明が長すぎないか? というものを書いた。その意味で言うと、今回は、最初から設定は明らかになっているのですんなりと入ることが出来た。……ただ、食堂経営という要素が綺麗サッパリ消え去った(笑)
というのは、序盤、お人よしなジネットに漬け込んで無銭飲食を繰り返した大工見習いをやり込めて、店舗の改装をしてしまうから。そこから、冒頭の紹介文にあるマグダと出会い、その狩を手伝って……となる。
まぁ、第1巻は導入編という感じだったのであまり気にならなかったのだけど、今回のエピソードを見ると……やっぱり「なろう」発というのを感じる。硬軟織り交ぜて、紛らわしい言葉のようなものを駆使して……というのはわかるけど、主人公が滅茶苦茶有能! 冒頭の大工見習い、イチャモンをつけてくる畜産ギルドとの対決なんかを簡単に片付ける。さらに、意外と、地球と異世界の差が少なくて、しかも異世界側の科学的知識とかそういうのが低いため、簡単に色々と工夫で何とかなる。結果、やっぱりチート状態ってことになっている。
そもそも、その場限りでなく、しっかりと過去の発言などが記録されており、しかも、検索すら出来る。そして、その発言が嘘をみなされるとカエルにされてしまう、と言う世界観でずっと暮らしてきたら皆、発言が慎重になると思うんだが、かなりそのあたりがゆるいんだよな……。まぁ、ジネットみたいなお人よしはともかく、後ろ暗い活動をしている連中も、だから……
個人的にはヤシロレベルの敵が出てきて欲しいな……と思う。次巻次第で、今後、追いかけるかどうかを決めることになると思う。

No.4164

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