(書評)楽園への清く正しき道程 国王様と楽園の花嫁たち

著者:野村美月



「私の役目は終わったので、実家に帰ります」 手紙を残し、ひとり城を出て行ったカテリナ姫。彼女を取り戻すことを決意したルドヴィークは、寵姫たちとのしばしの別れを告げる。しかし、そんなルドヴィークは激しく降りしきる雪の中、足を滑らせ……
シリーズ完結編。
なんか、これまでは、言い方は悪いけどノベルゲームの攻略編みたいな感じだったのに対して、今回はファンタジーというか、御伽噺というか、そんな感じの話。
雪に足をとられ、迷い込んだ場所。そこでルドヴィークを待っていたのは、扉を開けると各ヒロインたちの想いを知ることになる、という不思議な世界。寵姫たちと会い、その思いを知り、そして、カテリナの想い人であるドミトリーとの出会いへ……
「7番目だけは永遠に手に入らない」
正直、この台詞の部分については、多少、肩透かしかな? と思ったところはある。ただ、ルドヴィークがそれぞれのヒロインたちの想いを自覚し、その上で、カテリナもまた……という全員がハッピーエンドに、という形でまとめるには、これしかなかった、というのもわかる。勿論、前巻のラスト直前で一気に加入することになった2人、特にアーデルハイトについて、とかの掘り下げがもっと欲しかったところはあるし、ドミトリーにしても同じ。でも、限られた分量の中でできることをすべてやりきった、というのは良くわかった。
……にしても、だ……
巻末の短編2つ。まぁ、王室であり、しかも、寵姫っていうことで、そういう関係なのはわかるけど……ほのぼのとした雰囲気な割に妙に生々しく感じられて仕方がなかった。実は年齢不詳なアーデルハイトさんとのこと、そして、逆に最も幼いロッティとのこと……。ある意味、リアリティがあるから余計に生々しいわ!(笑)

No.4222

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