(書評)僕の地味な人生がクズ兄貴のせいでエロコメディになっている。

著者:赤月カケヤ



私立聖実学園で教鞭をとる教師・村埜良二。教育に対する強い信念を持ちながらも、地味で、ヘタレかつ根暗な性格ゆえに生徒からもなめられる日々。ところが、ある日、彼が目を覚ますとベッドには一糸纏わぬ教え子の姿が……。その後もしばしば、同じような出来事が起こって……
ふと思うのだが、意識がないときに、女性と関係を持った場合って、その人は童貞といえるのだろうか?(ものすごくどうでも良い疑問)
まぁ、タイトルとかで出ているのでネタ晴らしするなら、主人公・良二が意識を失っているとき、何故か女性と……というのは、死んだ兄・誠一の霊が取り付いているため。生き別れ、あまり真面目な世界で生きてきたとはいえない兄は、すぐに女性に手を出して……と言うわけ。
他の人の感想を見ていたら、「エロい」「エロい」と評判だったのだけど、私自身はそんな感じはなかったかな? まぁ、イラストは裸だらけなんだけど、直接的な描写があるわけではなく、事後とかが多く、直接的な描写にしても深く突っ込んだものとはいえないため。まぁ、自分の感覚が麻痺しているだけかもしれない。
それよりも、個人的な印象としては前半と後半で全くカラーが異なるな、というところ。
前半は、冒頭の粗筋の通り、なぜか女性と関係を持っていたり、なぜかヤクザに追われたり、といったドタバタもの。その理由が兄の霊に取り付かれていて、その兄の霊を美少女フィギュアに封じ込めるものの手違いでそれを手放したら兄に意識を持っていかれる。しかし、授業中ですらフィギュアを持っているので、ますます好奇の目で見られて……と完全にドタバタコメディのノリ。
ところが、中盤、クラスの問題児・雅琵がメインになってからはカラーが一変。素行不良な雅琵だけど、彼女がやっている援交(?)に付き合ってデートをしたり、その中で誠一の説得などもあり、心を入れ替えることに。ところが、痴漢を捕まえたところ、過去にも痴漢を捕まえて示談金を受け取っていたことから、痴漢冤罪で金を取っているんじゃないかと糾弾されることになって……
これまで散々、ただヘタレだった良二が「雅琵は心を入れ替えたんだから、そんなことをするわけがない!」と、兄・誠一にすら食って掛かる、とか、最初の設定に書かれていた信念は持っている、というのがちゃんと生きているのは良かった。ただ、あまりにもカラーが急変するのはやっぱりちょっと戸惑う。
あと、やたら誠一がセックスして、それをすると問題解決に、っていうのはちょっとワンパターンかな? 少なくともこの話については、しなくても十分に成立する話しだし。ソレを描くなら、三角関係とか、そういうところまで踏み込んで欲しかった。
……まぁ、その描写があるからこそのインパクトがある、ってのは否定できないにせよ。

No.4249

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