(書評)遊者戦記 #君とリアルを取り戻すRPG

著者:紙城境介



人見知りだが、決してそれを認めない「オンラインぼっち」ゲーマーのリオは、後輩のサクラに誘われ、あるゲームに参加する。SNSにばら撒かれた暗号を解いたものだけがログインできるそこは世界初のVRRPGだった。ドラゴンやゴブリンが闊歩するリアルすぎるその世界での冒険に心躍らせるリオとサクラ。二人は瞬く間にトッププレイヤーへと駆け上がる。だが、その中で奇妙なことに気づき……
うーむ……こう来たか……
正直なところ、序盤はそんなに面白くない。本当、言い方が悪いけどね。
帯に「人間性能チート級」ってあるんだけど、人間としての性能っていうか、ゲーマーとしての能力がチートすぎる状況で、いきなり想定以上の敵を簡単に倒す。変ないい方だけど、異世界に行ったら、自分の能力はその世界で圧倒的で、という作品が結構あるけど、その流れの話かな? という感じで、「いつもの奴か」くらいの感じで期待値がすごく低くなっていた。
で、そのような中で、実は、その世界と現実世界が? というのが示唆されるのだけど、これもまたある程度は予測できる範囲で……と思っていたら……
世界観そのものが正反対にひっくり返る、というのはデビュー作である『ウィッチハント・カーテンコール』でもあったこと。でも、中盤までの、本当に、ただやたらと上手い人がゲームをやっている、というだけの話ですっかりそういうのが頭から消え去っていた。その意味では、見事に術中にはまった、と言えるのかもしれない。本当、後半、ただのチート異世界ものだと思っていたのに……(悔)
340ページほどと、ライトノベルレーベルの作品としては多めの分量とはいえ、この内容だと詰め込みすぎと感じるところもある。ただ、これを上下巻とかにしたら1巻で切ってしまう人も多いことは想像できる。そのあたりのバランス調整って難しいのだろうな……とは思うけど。
序盤であまり……と思っても、我慢して読むことをお勧めする。もちろん、序盤の展開も、っていう人はそのまま楽しめばいいよ。

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