(書評)新米ベルガールの事件録 チェックインは謎のにおい

著者:岡崎琢磨



千葉県の東端の海岸線、立地条件と、経営難から「崖っぷちホテル」と陰で言われるグランド・パシフィック・ホテル。そんなホテルに入社した落合千代子は、従来のそそっかしさから、「おっちょこちよこ」と呼ばれ、先輩の二宮のドSな指導に耐える日々。そんな彼女は、いつも不可解な謎に巻き込まれて……
2回連続の岡崎琢磨作品。……わざと立て続けに読んでみた(笑)
なんていうか、まず思ったのが、予想していた話とは違うな、ということだったり。タイトルに「新米ベルガール」とある。ベルガール(ベルボーイ)って、ホテルなどで客の手荷物などを運びつつ、受付とか、部屋などに案内する役職の人。タイトルからイメージしたのは、ベルガールである主人公が、その仕事をする中で奇妙な事件に出会う……お仕事系ミステリという風に思っていた。
けれども……
そもそも、主人公、ほとんどベルガールとしての仕事をしてないぞ!
まず1編目は、入社したばかりで雑用を押し付けられた千代子が、トイレ掃除の最中、そこに詰まった大量の髪の毛を発見。一方、結婚したばかりの夫婦は、式に読んでもいない女性が写っている写真を発見する。……トイレ掃除はベルガールの仕事ではないはず。それは良いのだけど、髪の毛が詰まっていた理由については、単に非常識なだけだし、写真の件はただの偶然って……さすがに苦しい。
2編目は、ビーチの片づけをしていた千代子が子供の別れ話のような会話を耳にする。そのころ、家族旅行に来た一家は、駐車場で車上荒らしに会う。親は、娘が怪しいと思うが、千代子の証言というアリバイがあって……。これも、一見、論理的に見えるのだけど、その仕掛けはそこまで高性能なのだろうか? と思えてならない。と、同時に、その一家の事情が出るのだけど、かなり唐突感があるのが何とも……。反対に3作目は、千代子以外も皆が皆、ダメな人で……
おそらく、これまでの『タレーラン』シリーズなどとの違いを出したかったのだろうけど、職業人と思えないドタバタ劇と、無理矢理なひっくり返しというのが裏目に出ている感じがする。
……2日連続で辛い評価、という結果になるとは思わなかった……

No.4299


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  • 2017.02.17 (Fri) 12:44 | 刹那的虹色世界