(書評)死んでも死んでも死んでも死んでも忘れないと彼女は泣いた

著者:斧名田マニマニ



「死んでも死んでも死んでもあなたを好きになる」 切ない約束から10ヵ月、待ち焦がれた陵介の前に現れたのは去年と同じ姿の由依。しかし、彼女の記憶からは、最も大事なもの……陵介の記憶が失われていた。かけがえのない思い出を取り戻すため、陵介は再び走り出し……
ということで、まさかの『死んでも死んでも死んでも死んでも好きになると彼女は言った』の続編。冒頭に書いた通り、物語は翌年の話、ということになっている。
正直なところ、前巻についての私の評価はあまり高くない。全体的に駆け足展開だし、陵介、由依、両者の心変りがあまりに急展開過ぎないか? というようなところも目についたため。そして、この巻は、というと、生まれ変わるたび、別の姿で、となるはずの由依が同じ姿で現れる。しかし、陵介の記憶は消えている。それも、陵介だけピンポイントで、というところから。そして、その記憶は、どうやら昨年の出来事を彷彿とさせるような場面を体験すると戻るらしい……ということが判明して……
そんな感じなので、ある意味、1巻でやっていたことをもう一度、という側面はある。あるんだけど、前巻で一度やったことの繰り返しになるため、駆け足的な感じでもそれほど気にならなかった。だって同じことをグダグダやっていてもねぇ……。計算して、ではないと思うのだけど、今回は分量相応という感じになった気がする。
記憶を取り戻すため、共に行動をし、勿論、記憶も戻っていく由依。それは当然、その想いも、ということ。けれども、そんなことをしているうちに、再び期限は迫ってくる。しかも、記憶を取り戻す、ということ自体が由依の身体に大きなダメージを与えるらしいこともわかってきて……。繰り返しの部分に、同じ身体だからこそ、の、これまでにない状況。記憶をとるか、身体をとるか、というある意味、二律背反した状況の苦しさ……というのも前作にはない点で、全体を通して私は1巻よりも楽しむことができた(ただ、他の方の感想を見ると、1巻に劣る、みたいなものが多いんだよな……)
そして、その上での結末……
これはさらなる続編を書こうと思えばできるし、ないならないで完結しているような……
結局、どっちになるのだろう?

No.4300


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