(書評)くずクマさんとハチミツJK

著者:烏川さいか



熊の妖怪と人間の間に生まれ、興奮するとクマになってしまうという体質を持った高校生・阿部久真。特にハチミツの香りをかぐと、興奮してしまうものの、普段、ハチミツの香りをかぐことなどないので、ごく普通の日常を送っていた。ところが、ぼっちのクラスメイト・天海桜は「ハチミツの汗」をかく、ということを知り、思わず押し倒し、おいしくいただいてしまって……
第12回MF文庫Jライトノベル新人賞・優秀賞受賞作。
何というか……最近は、「小説家になろう」とか、WEB小説発の作品が多くあり、大分傾向が変わった感じはあるのだけど、本作はそれ以前の、とりあえず変てこな主人公と、複数人のヒロインという昔ながらの「MF文庫J」らしい印象を受けた。まぁ、以前の例としては、『ぷいぷい!』(夏緑著)とか、『えむえむっ!』(松野秋鳴著)とかみたいな奴ね。
まぁ、登場人物は全員、変な人たちっていうのはお約束。タイトルでは「くずクマさん」とあるけど、ハチミツを目にしたときに興奮して見境がなくなる以外は比較的、まともな性格。一方の桜は、まぁ、久真にペロペロされるのが生理的に気持ち悪い、っていうのは確かとしても、さりげなく毒舌キャラだし、実は桜と同じく汗がメープルシロップの楓はクママニア。そして、マタギの娘で久真(クマ)を仕留めたいという鈴木さんと変なキャラばかり。
そんな面々が出そろい、そもそも、桜は久真を嫌がりながらも仕方なく、の関係。ところが楓に見つかり、楓がクママニアということで久真を気に入る中で嫉妬したり、はたまた、桜を鈴木さんと仲良しにさせたり……で関係も良化していって……と……
基本的にシリアスなしのドタバタ劇。終盤、いきなりクマになったまま、元に戻ることができなくなる久真が危機に陥ったときに法則がよくわからないとか、そういうのはあるんだけど、そこは気にしちゃいけないところなんだろう。まぁ、シンプルなドタバタ劇を読みたい、というならいいんじゃなかろうか?

No.4302


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