(書評)通常攻撃が全体攻撃で二回攻撃のお母さんは好きですか?2

著者:井中だちま



母・真々子と共にゲーム世界へと入った真人。しかし、その母があまりに強すぎて、自分たちの存在意義を見失いそうになる日々。そんなときに知ったのは、強化アイテムが手に入るという学園の試験運用クエストの存在。しかも、そこに参加できるのは子供のみ。勇んで参加することにする真人。そこで、プレイヤーキャラの癒術師・メディと出会うのだが……
前巻では、作品の世界観とか、設定とかの説明が必要になっていたから、というのはあるのだけど、2巻になって作品のテーマ性みたいなものがより、強く出てきたんじゃないか、という風に思う。
まぁ、前巻のラスボス的な存在であるワイズの母親と、今回登場するメディとメディの母親って、一見、正反対だけど実は似たような存在。前巻のワイズの母親は、子供のことなど放置して、ただ自分の欲望にだけ忠実な存在。対して、メディの母親は、自分の娘に「一番になれ!」と常に言い続ける。そして、そのために、娘の行動に干渉をし続け、しかも、場合によっては周囲の人々の行動を妨害してでも……という存在。そして、そのことが何よりもメディの心を蝕んでいく……。ワイズの母親もかなりひどいのは確かだけど……ただ、良くも悪くもワイズの場合、自分の感情とかは表に出せるのに対し、メディの場合はそれすら許されない。そう考えると、メディのケースの方がさらに深刻というのは感じる。
……と書くと、何か、すごく真面目な話のように思えるし、個人的に、その真面目さは絶対にある話だとも思っている。
でも、そういうテーマを内包しつつ、しっかりとギャグ作品として昇華させているのが上手い。母親が参観する、ということになり、自らの魔術で周囲の妨害を始めるメディ母。でも、真々子のそういう効果を打ち消す効果により無効化。プールの授業で、やたらと気合を入れ、金色の水着で現れるメディ母に対しウンザリ……と思っていたら、真々子がスク水で登場。なぜか盛り上がるクラスの男子。そして、一人、痛恨の一撃を食らう真人……。キャラクターの立ち位置とかがはっきりした分、ギャグの安定感も増しているように感じる。
物語的に、何か、最後に陰謀的なものとかが含まれているのを予見させるとか、そういうのも含めてすごく「こなれてきた」感があって面白読めた。
ただ……シラセさんがあまり出てこない、というお知らせをしないといけないのは寂しい(ぉぃ)

No.4398


にほんブログ村

スポンサーサイト

COMMENT 0

TRACKBACK 1

この記事へのトラックバック
  •  通常攻撃が全体攻撃で二回攻撃のお母さんは好きですか? 2巻 感想
  • ようやく読みました。 さて、感想ですが正直テンポがやや落ちている感じはしました。 魅力的なのは真々子さんが登場するシーンぐらい。 でも全体的には普通と評価したいですね。 今回の話は学園に通うという話になっています。 オンラインゲームなのに学校生活ですか。 でもその期間は非常に少なく、突然今日は修学旅行に行きます的な話や文化祭やります的な話は少しだけクスってなった。 見せ場と...
  • 2017.06.21 (Wed) 19:26 | キラシナのアニメ・ゲーム時々教育の百戦錬磨日記