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(書評)クラウは食べることにした

著者:藤井論理



庭先の巨大な竹から現れたのは、文化侵略兵器を名乗る少女・クラウ。日本の文化力を吸い尽くし、高天原へと送るのが目的らしいが……
第22回春スニーカー大賞特別賞受賞作。
うーん……なんだろう、この「微妙に調和がとれていません」感は……
キャラクター自体は結構、良い感じに描けていると思う。昔、好きな子に料理を出したら、なぜか泣かせてしまい。しかも、周囲からイジメをしたと扱われたことがある主人公・香介。以来、料理自体はするが、自分のはまっているゲームキャラクターの好きなものだけを相手にしている。そして、そこに現れた侵略者を名乗る少女・クラウ。侵略者、というのだけど、香介の作る料理にあっさりと陥落させられとりあえず食っていればおわり。しかも、以上に嗅覚などが鋭く、どこにいても匂いを嗅ぎつける。他にも、意味もなく矢文で指示を出してくる存在(そのたびに、家財道具などが傷つく) とかね。
そんな中で、香介が学校に行くのに、クラウを放置するとやばい、ということでSM的な縛り方をしての放置。しかし、あっさりと抜け出して、学校に登場! とか、その辺りのノリは良いと思う。
ただ、そんなギャグで行くのかな? と思ったら、香介のクラスメイトである士緒の改定の事情とか、クラウ自身の危機、とか、そういうものが出てきて妙にシリアスな展開に。そういうのをバカバカしい形でまとめるなら一貫しているのだけど、意外と正攻法で解決。しかも、その鍵となる「文化力」の設定がイマイチよくわからないので、何となく解決してしまった、という感じがどうしてもしてしまう。
先に書いたように、キャラクター自身は好き。
それだけに、もうちょっとギャグに走るのか? それとも、文化力などの設定をしっかりさせるのか? どちらかをしっかりと強化してほしかったな、という感じである。

No.4473

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