著者:綾里けいし


14階級の悪魔と契約者を討伐し、処刑を待つ身となったエリザベート。そこに現れたのは、『皇帝』の契約者として現れた櫂人。全人類の敵となった櫂人に対し、討伐命令が下される。そんな状況の中、逃亡生活を続ける櫂人とヒナの前に現れたのは、何者かによって同朋を虐殺された獣人たち。惨状を確認した櫂人の下した判断は、悪魔によるもの。しかし、悪魔は既に殺しつくしたはず……?
このシリーズ、こういう言い方をすると何だけど、様々な伏線とかそういうのを惜しみなくつぎこんで駆け抜ける。いわば全力疾走という印象を抱いているのだけど、そんなシリーズになって今回は珍しく、その設定などを確認する「繋ぎ」の話のように感じた。
冒頭の粗筋で書いたように、獣人たちが虐殺された事件を確認し、それが悪魔の仕業であると判断する櫂人。しかし、悪魔は狩りつくしたはずなのに? そんなとき、櫂人の前に現れたのは、エリザベートとは別の、もう一人の「拷問姫」。一方、櫂人と対立する立場となってしまったエリザベート。なぜ、櫂人が? そんなことを一人、思い悩む中でふと気づくのは、「最初の悪魔」は? ということ……
悪魔の肉を食らい、悪魔を召喚する。だが、そもそも、その最初の悪魔の肉はどこから?
これまで、物語の中で名脇役的な立ち位置にいたキャラクターが実は、とんでもなく重要なキャラクターだったことが判明。さらに、もう一人の拷問姫の登場と、これまでの話の方向性が一気に切り替わり、教会が隠してきた真実へ……。こういうと何だけど、ここまでその場を駆け抜けるだけだった物語の、その設定がひっくり返っていく、という鮮やかさは見事の一言。先に書いたように、物語としては「繋ぎ」なのだけど、その中で雰囲気がひっくり返るという、かなり珍しい展開のさせ方をしているんじゃないだろうか。
ここまでの話とはちょっと雰囲気が異なるけど、でも、やっぱり高クオリティだな、と実感。
No.4506

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14階級の悪魔と契約者を討伐し、処刑を待つ身となったエリザベート。そこに現れたのは、『皇帝』の契約者として現れた櫂人。全人類の敵となった櫂人に対し、討伐命令が下される。そんな状況の中、逃亡生活を続ける櫂人とヒナの前に現れたのは、何者かによって同朋を虐殺された獣人たち。惨状を確認した櫂人の下した判断は、悪魔によるもの。しかし、悪魔は既に殺しつくしたはず……?
このシリーズ、こういう言い方をすると何だけど、様々な伏線とかそういうのを惜しみなくつぎこんで駆け抜ける。いわば全力疾走という印象を抱いているのだけど、そんなシリーズになって今回は珍しく、その設定などを確認する「繋ぎ」の話のように感じた。
冒頭の粗筋で書いたように、獣人たちが虐殺された事件を確認し、それが悪魔の仕業であると判断する櫂人。しかし、悪魔は狩りつくしたはずなのに? そんなとき、櫂人の前に現れたのは、エリザベートとは別の、もう一人の「拷問姫」。一方、櫂人と対立する立場となってしまったエリザベート。なぜ、櫂人が? そんなことを一人、思い悩む中でふと気づくのは、「最初の悪魔」は? ということ……
悪魔の肉を食らい、悪魔を召喚する。だが、そもそも、その最初の悪魔の肉はどこから?
これまで、物語の中で名脇役的な立ち位置にいたキャラクターが実は、とんでもなく重要なキャラクターだったことが判明。さらに、もう一人の拷問姫の登場と、これまでの話の方向性が一気に切り替わり、教会が隠してきた真実へ……。こういうと何だけど、ここまでその場を駆け抜けるだけだった物語の、その設定がひっくり返っていく、という鮮やかさは見事の一言。先に書いたように、物語としては「繋ぎ」なのだけど、その中で雰囲気がひっくり返るという、かなり珍しい展開のさせ方をしているんじゃないだろうか。
ここまでの話とはちょっと雰囲気が異なるけど、でも、やっぱり高クオリティだな、と実感。
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