(書評)キラプリおじさんと幼女先輩2

著者:岩沢藍



「今日こそ、勝っ……てねぇ!」 女児向けアーケードゲーム・キラプリに情熱を注ぐ高校生の黒崎翔吾と小学生の新島千鶴。キラプリのグッズを購入するため、夏希も交えて向かった小倉のゲームセンターで、凄腕のキラプリプレイヤー・美咲丘芹菜が現れる。翔吾にますますロリコン疑惑がかけられる中、アミューズメント施設と提携した大型イベントが始まって……
こういうと何だけど、第1巻のとき、夏希についてかなりボロクソに書いていたのだけど、ある意味、今回は翔吾がその立場になった話、という感じかな?
いつも通り、キラプリにはまり、千鶴との勝負ばかりをしている翔吾。そして、そんな流れで、小倉で行われる大型イベントに参加。しかし、そこで翔吾が感じるのは、千鶴には同世代の友達がいない、ということ。ゲームの通信機能などを通じて、多くのフレンドを作ることが出来るキラプリ。イベント会場では、同世代の女児が沢山いる。しかし、千鶴は、翔吾とのプレーばかりで、他の子と一緒にやろうとはしない。それは、あまり良いことではないのではないか? しかし、他の子とも、という提案を続ける翔吾に対して千鶴は……
立ち位置の違い、なんだよな……。
1巻の時は、翔吾が周囲の「おせっかい」を受ける立場。しかし、その「おせっかい」は翔吾本人にとってはいらないものでしかなかった。しかし、今度は、年長者として、ある意味、保護者的立場から千鶴を見ると、今の状態が良いとは思えない。しかし、そんなおせっかいは千鶴にとっては余計なこと以外の何物でもない。読者としては、余計なことをしているとわかっているし、翔吾に対して「お前だってこの前は!」と言いたくなるわけだけど、それが出来ないのが人間なのだろう、という気がする。
そんな中での芹菜の存在。彼女、本当に良い役回りだよな。アイドルとして活躍する千鶴と同級生。勿論、立場もある。でも、キラプリの最中の様子はまさしく同等の関係。そして、そんなやりとりの末のイベント終盤での翔吾も交えてのプレーは素直に熱かった。
千鶴が翔吾のことを「2位」と呼ぶのが「にい」で、兄と間違われる、とか、VRでキラプリキャラになり切って、というシーンなのにエラーで翔吾は顔が本人のままの不審者そのもの、とか、ギャグも十分にあるんだけど、印象に残ったのは翔吾と千鶴の関係性、ってところかな?
イマイチ、夏希をはじめとする翔吾の同級生たちが、顔は出てくるけどあまり重要ではないだけに、今後、このあたりの面々がどういう活躍をするのか、にも注目かな?

No.4517

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