著者:二宮敦人


郵便配達員である花木瞳子に後輩が出来た。さわやかな青年である後輩・周防の指導をする中、瞳子はだんだんと彼に好かれていく。そんな周防は、この近所に住んでいるらしい祖母を探しているのだという。一方、瞳子らが勤める郵便局の周辺では、立て続けに郵便ポストを狙った放火が頻発していて……
というわけで、シリーズ第4作。
まず言うと、この話についていうと、郵便という要素がほぼ皆無になっているなぁ……(笑) そして、物語の大半が瞳子を巡っての、周防、水野の三角関係というか、恋愛関係に費やされている。
瞳子の指導を受ける中、だんだんと瞳子にひかれていく周防。がさつだ、とか、そういうことを周囲に言われる瞳子だが、周防はそうは感じず、むしろ、周囲の瞳子に対する態度こそ……と、怒りをあらわに。そして、瞳子自身、そんな周防の言動にどうにも調子が出ない。そして、そんな瞳子の心には、今はおでん屋で働いている水野の姿も。だが、水野は水野で、複雑な感情を抱いていて……
そして、その一方で展開する放火犯と、周防の祖母探し。周防は、祖母からの手紙に書かれていたヒントから、ある程度、祖母の居場所を突き止めていく。そこで候補となったのは、団地で共同生活をする老婆3人。そんな中、周防のもとに、放火犯は、その中の一人だ、という手紙が届いて……
正直、自分の祖母はこの人だ。そして、放火犯は、という推理について、短絡的だなぁ、ということがある。勿論、読者としては、瞳子視点で、3人の一人である老女との邂逅が描かれ、さらにその老女側の視点もあるからわかっている、というメタ視点で見ることが出来るから、というのはあるのだけど。どちらかというと、その辺りで、謎解き自体はわかりやすくした感じかな。
終盤、とんでもないピンチに陥るのは最早、様式美(笑) ただ、周防と水野。両者の間で揺れ動く瞳子の心が決まるきっかけとして上手く処理しているのは間違いないだろう。……で、ここで締める辺り、やっぱり、この作品、ミステリというよりも恋愛小説だわ(笑)
No.4542

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郵便配達員である花木瞳子に後輩が出来た。さわやかな青年である後輩・周防の指導をする中、瞳子はだんだんと彼に好かれていく。そんな周防は、この近所に住んでいるらしい祖母を探しているのだという。一方、瞳子らが勤める郵便局の周辺では、立て続けに郵便ポストを狙った放火が頻発していて……
というわけで、シリーズ第4作。
まず言うと、この話についていうと、郵便という要素がほぼ皆無になっているなぁ……(笑) そして、物語の大半が瞳子を巡っての、周防、水野の三角関係というか、恋愛関係に費やされている。
瞳子の指導を受ける中、だんだんと瞳子にひかれていく周防。がさつだ、とか、そういうことを周囲に言われる瞳子だが、周防はそうは感じず、むしろ、周囲の瞳子に対する態度こそ……と、怒りをあらわに。そして、瞳子自身、そんな周防の言動にどうにも調子が出ない。そして、そんな瞳子の心には、今はおでん屋で働いている水野の姿も。だが、水野は水野で、複雑な感情を抱いていて……
そして、その一方で展開する放火犯と、周防の祖母探し。周防は、祖母からの手紙に書かれていたヒントから、ある程度、祖母の居場所を突き止めていく。そこで候補となったのは、団地で共同生活をする老婆3人。そんな中、周防のもとに、放火犯は、その中の一人だ、という手紙が届いて……
正直、自分の祖母はこの人だ。そして、放火犯は、という推理について、短絡的だなぁ、ということがある。勿論、読者としては、瞳子視点で、3人の一人である老女との邂逅が描かれ、さらにその老女側の視点もあるからわかっている、というメタ視点で見ることが出来るから、というのはあるのだけど。どちらかというと、その辺りで、謎解き自体はわかりやすくした感じかな。
終盤、とんでもないピンチに陥るのは最早、様式美(笑) ただ、周防と水野。両者の間で揺れ動く瞳子の心が決まるきっかけとして上手く処理しているのは間違いないだろう。……で、ここで締める辺り、やっぱり、この作品、ミステリというよりも恋愛小説だわ(笑)
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