(書評)うさみみ少女はオレの嫁!?

著者:間宮夏生



その風体により、女子からは全く相手にされず、二次元の世界へと熱中していた少年・浦島麟太。そんな彼は、ひょんなことでUFOに轢かれてしまう。そして、気づいたら月。麟太を轢いたのは「月の民」の王女・輝夜という少女。うさみみを持った彼女は、政略結婚から逃れるため、麟太にニセ夫婦になってほしい、と言ってきて……
一言でいうと、ボケツッコミの掛け合いがメインの作品かな? と。
物語としては、冒頭に書いたように輝夜に轢かれた挙句に、彼女を救うため、偽装結婚をすることになった麟太。輝夜は、地球……というか、日本が大好きで、日本の生活などに憧れる。しかし、どこかズレていて、おかしなことばかり。そんな中、政略結婚から逃れるために、月面で行われるレース「月面戦争」でその許嫁と勝負することに……
とはいえ、物語の中心になるのは、レースの方ではなく輝夜と母である女王との確執。
女王は、国のために王族が我慢するのは当然、という立場。しかし、輝夜は、それを良しとしない。そんなところで、対立をするのだが、しかし、過去、女王もまた……
話の流れそのものは結構、王道と言えるのだけど、漫才を繰り広げるような中にありながら、そのぶつかり合いで互いのことを知っていく。それは、輝夜と麟太だけでなく、輝夜と母も同じ。そして、地球へ帰りたい、という思いをレースに棄権すれば……という提案に対し、しっかりと勝利を得て、そのうえで、という麟太の決意はなかなか熱いものがあった。……が、レースがいざ開始されると、なんか、ギャグそのものの流れになってしまうんだけど。でも、最後の最後に、それでもしっかりと熱いところを入れてくるあたり、抑えるべきところを抑えているな、という風に思う。
表紙を見ると、結構、お色気シーンが多いのかな? と思える部分もあるかもしれないけど、そういうのはあまりなく、ボケとツッコミの漫才のようなやり取りの中で、輝夜、麟太、女王の人間関係を解きほぐす。そんなしっかりとしたストーリー性を感じた。

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