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(書評)ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか12

著者:大森藤ノ



遠征。それは、有力なファミリアに義務付けられた強制任務。レベル4に昇格したベルを抱くヘスティア・ファミリアにもその通知が。他ファミリアからの仲間も含めた派閥連合を結成し、旅立つベルたち。順調に攻略を進める彼らだったが、そこに現れたのは……
久々に本編シリーズでダンジョン攻略をがっつりやった気がする。……と言っても、当初の方向性とはちょっと違う気がするけど。
物語の導入は冒頭に書いた通り。順調に見えた遠征。しかし、そこに現れたのは、知能を持った強化種。通常のモンスターとは異なり、敵の裏を突く。戦略を考える。場合によっては逃亡も辞さない。そんな存在の急襲により、ベルはパーティから一人、はぐれてしまう……(ベルって、よくパーティからはぐれるよな、と思ったのは秘密)
派閥連合ということで、元イシュタルファミリアであるアイシャが、物語の語り部的な存在になっているのだけど、そこで描かれるのは「リーダーとしてのベル」という存在、かな?
ヘスティア・ファミリアの最古参であり、最もレベルの高い冒険者であるベル。リリやヴェルフ、春姫などといった面々もまた、ベルの尽力により救われ、ファミリアへと参加した者たち。つまり、ヘスティア・ファミリアの要ともいうべき存在。アイシャが危惧するのは、そんな要であるベルを失ったときのこと。そして、いざ、そうなったとき……
とにかく、ベルの不在。しかも、予期せぬ強化種の急襲と、その頭脳的な戦術の中で満身創痍状態。その中で、リリやヴェルフ、春姫らが戦う希望となり得たのは……
「ベルを信じる」
の一言。
この巻は本当に、ベルの成長っていう部分もないわけではないけど、そんな彼を中心にしたファミリア全体の成長が描かれた巻と言えると思う。「ベルが戻ってくれば何とかなる。だから、そこまでは持ちこたえる」 例えば、野球を題材にした作品とかで「とにかく、あいつまで打順を回せば……」とか、そういうのがあるけど、それに近いというか。どれだけベルが仲間たちから信頼され、一つの集団として機能しているのか、というのが強く感じられる。この辺り、外伝である『ソード・オラトリア』の一級冒険者が集い、それぞれの個性、実力を組み合わせたありかたとの違いも見えていいな、という感じ。
ただ、その中で、強化種。そこにも知能が……という問題が見え隠れ。異端児の話と合わせて、世界観についての謎も膨らんできた話かな? という風に思える。

No.4569

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