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(書評)貴方がわたしを好きになる自信はありませんが、わたしが貴方を好きになる自信はあります

著者:鈴木大輔



神谷誠一郎、28歳。職業はバーテンダー兼猟犬――吸血鬼を狩る者。ある夜、彼の元に一人の少女が現れた。綾瀬真、14歳。世界でただ一人の「生まれながらの吸血鬼」。恩人の縁を頼ってきた彼女を、誠一郎は受け入れ、同居生活を始めるのだが……
殆ど前情報を仕入れずに読んだのだけど、予想外の話だった。
っていうのは、上に書いたような粗筋で紹介されていると、何者かに狙われている真を、誠一郎が守り、敵と戦う、というようなアクションものとか、そういうものを想像するでしょ? 少なくとも、自分はそういう物語なのだろう、と思って読みはじめた。
ところが、物語の中心は誠一郎が勤めているバーなどでの誠一郎と真……と、誠一郎が懇意にしているハンターの関係者との会話が中心。勿論、その中で、今、どういう状況にあるのか、とか、そういう情報が明かされて行って、それに対し、どう動くのかと考察したりする部分もあるのだけど、アクションとか、そういうのは殆どない。
ただ、その分、誠一郎と真。二人の魅力がぎっしりと詰まっている、という言い方もできると思う。
真の母である泉に対する思い入れもある。そんな泉の状況を知り、その中で不器用で、ぶっきらぼうな態度ながらも、しっかりと守ろうとする誠一郎。趣味である時計弄りなどをし、真の言葉なども適当にあしらっているように見えて、結構、その心をつかむような行動をとっている。一方で、真。全てを達観しているように見せて、年相応というか、ある意味、怖いもの知らずに誠一郎への好意を示す真。会話劇の中でのやりとりもそうなのだけど、各章の最後で、真の本音というか、真の思いのたけが語られているパートがあるだけに余計に。
まぁ、直接的に真が直面している危機とかが出ているわけじゃないだけに、今後、両者のやり取りなどがどう変化していくのか、というのがわからないし、また、真の母・泉と誠一郎の話とかも出てくると思われる。それだけに、この後、どういう風に話が転がっていくのかな? というのを期待したいところ。

No.4660

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