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(書評)メルヘン・メドヘン フェスト 魔法少女たちの前日譚

原作:松智洋
著者:伊勢ネキセ、斧名田マニマニ、慶野由志



優勝すれば何でも願いが叶うという魔法少女たちの大会・ヘクセンナハト。国別対抗戦であるその大会に向け、各国の魔法少女たちは自らの魔法とチームワークを磨くための鍛錬の日々(?)を送っていて……
てな感じで、タイトルの通りの前日譚エピソード集。本編ではほとんど出てきていないインド、ドイツ、イギリスチームのエピソードを集めた形になっている。何というか……どこのチームも同じような感じなんだな……
インドチームを描いた1編目。大商人の父を持ち、魔法少女をするラヴェータ。インドチームのエースであるマハーカーリーは、チームメイトであり、同時に商売の上客という関係。そして……。インドの場合、カースト制とか、そういうのがあるわけだし、そういう中で、チームメイトと言ってもマハーカーリーに使えたい、という少女ばかり。そんな中で、唯一、彼女と対等に付き合う、という存在が……。作中ではあまり印象がなかったけど、お国事情とか、そういうものが感じられて良かった。
2編目はドイツ。素質のある存在をかき集める中、幼い日に両親に「売られた」も同然のヒルデガルド。本当の両親に会いたい、そんな願いを抱く彼女は、チームのエースであるアガーテが真面目に練習をしないことにいら立つ。そんなアガーテが「友達が欲しい」と言い出したことで……。格差社会というか、両親にうられた存在であるヒルデガルドと、裕福な家の育ちであるアガーテ。当然、反発もある。けれども、共に過ごす中で打ち解けていって……。スタート地点は違うけど、本編の葉月と静の関係にも近いものを感じるエピソードだと思う。
イギリスチームは……一言で言うと、天然ボケ、恐ろしや(笑) チームのエースたるアーサー。基本的に天然ボケというか、何も考えずにチームメイトのコンプレックスを容赦なくえぐり、それぞれと決闘、ということに。相手がなぜ怒っているのかもわからずに勝負が始まる中、アリスのサポート役であるマーリンも戦うことになって……。雰囲気とすれば、拳で友情を、という感じになるのだけど、そういう風にぶつかってこそわかりあえることもあるよね、というのは確かなのだろう。
というか、本編の日本チームも結構、ヘッポコなやり取りをしている印象だけど、今回、他の作家さんが書いたエピソードも、そんな雰囲気を踏襲していて、作品の世界観を上手く広げている、という風に言えるんじゃないかと思う。アメリカチームのリンくらいじゃね? ギスギスしてるのって(笑)
……とはいえ、やっぱり、由利百合しい世界であることは間違いないな、うん。

No.4724

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