(書評)恋してるひまがあるならガチャ回せ!

著者:杉井光



夢も将来も彼女もない留年寸前の大学生である俺。バイト代を全てスマホゲーにつぎ込む日々を送る俺の前に、旧華族のお嬢様・薗村紗雪。全く違う世界に生きる存在と思っていた彼女もまた、重課金者で、スマホゲーのライバルとして俺の前に立ちはだかってきて……
個人的に著者の作品って、周囲の人間がボケ担当で、主人公がツッコミ役という立ち位置の作品が多いのだが、この作品の場合、どっちもどっちだなあ、という感じ。
だって、粗筋で書いたように主人公は、スマホゲーにすべてをかけている存在。それも、大学を留年してもかまわない。新イベントが始まったから、と授業中にもそちらばかり(勿論、結果として教授につまみ出される) そして、紗雪もまた……。こういっちゃ何だけど、物語としてはほぼそれだけ。ただ、ひたすらに課金してガチャ回して、ゲーム内ランキングを挙げる。しかし、その前に、紗雪が立ちはだかって……
個人的にソシャゲーとか、そういうのは殆どやっていないのでそこまで情熱を傾ける部分に共感できない部分はあるんだけど、それでも、主人公と紗雪の意地の張り合いとかは楽しかったし、また、キャラ名が中二病そのものの主人公と、何かと「サユキ」を加えるどちらも恥ずかしいところとか、しっかりとツボを押さえているな、というのを感じる。そして、そうしている中、二人一組でのゲーム大会で、一緒に参加することになる主人公と紗雪だったが……
話の流れそのものは、結構、お約束というか、そういうのを感じるところがある。例えば、『キラプリおじさんと幼女先輩』(岩沢藍著)とかみたいな感じで。そういう意味では、テンプレートっぽい話を著者らしいやりとりなどで味付けした作品と言えるのかな? と。
ただ……
結局、この話、最初から最後まで、登場人物が社会的な意味でプラス方向へ進む未来が見えないんだよなぁ(笑)

No.4754

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