(書評)おいなりさんは恋をする。

著者:相原慶



普通の男子高校生・神上愛の元に現れたのは黄金色の髪を持つ少女・いなり。彼女は、幼い頃、愛が助けた子狐が人の姿を取ったものだという。愛のことを溺愛する姉・立の計らいで、愛がほかの女性とくっつかないようにやってきたのだという。そして、愛は、自分の股間のおいなりさんを握った女性以外と話をすると股間が痛む、という呪いをかけられてしまった。呪いを解くには、9人の女性に股間の「おいなりさん」を握ってもらう必要があって……
第7回講談社ラノベ文庫新人賞・優秀賞受賞作。
基本的には、いなりちゃん可愛い! なんだけど、「股間のおいなりさん」云々で台無しだよ!
いや、本当、いなりちゃん、可愛いんだよ。元々、自分の命を愛に助けられた存在。だから、愛のことが大好き。そして、人間の姿を手に入れ、愛の元へやってきた彼女だけど、人間の世界についての知識は皆無。だから、いつも愛のそばにいたい。そして、愛もまた、自分になついてくれる愛が可愛くて、そんな彼女に勉強を教えたり、人間界のことについて教えたり……。人間界についての知識とか、そういうものがないから、ラッキースケベイベントが次々と起こったり……とかがあるんだけど、それはそれでいいと思う。
で、物語も冒頭に書いた呪い云々があるとはいえ、何もできないいなりが、その何もできないこと、愛に迷惑をかけるから、そして種族の違い……と悩む後半に至り……と全体的には優しい物語となっており、これはこれで成立している。そういう部分でいえば、綺麗な、優しい物語と言えると思う。
ただ……そこに絡んでくる「おいなりさん」云々がなぁ……
正直なところ、その呪い云々が、1巻の作中ではほとんど、話に絡んでいないんだ。いなり、そんないなりが人間界に慣れるために協力してくれる、地味だけど優しい春日先輩なんていう面々でのやりとりがメイン。そこで、なので……。呪い云々は最後に、春日先輩の正体が判明して……ってところでようやく戻ってきて、って感じで……
物語の中心となる、いなりが可愛い、という部分については良かった。でも、立の思惑とか、そういうのがイマイチよくわからない上に、呪いという要素があまり物語に寄与していない感じがしたのが気になった。

No.4779

にほんブログ村 本ブログへ
にほんブログ村

この記事は、「新・たこの感想文」に掲載するために作成したものです。
他のブログなどに、全文を転載することは許可しておりません。
「新・たこの感想文」以外で全文を転載したブログ等がありましたら、それは著作権を侵害した違法なものとなります。

スポンサーサイト

COMMENT 0