(書評)メルヘン・メドヘン4

著者:松智洋、Story Works



ヘクセンナハト第2夜でアメリカ校に勝利し、決勝進出を果たした日本校。もう一つの準決勝はドイツ校とイギリス校という優勝候補同士の大激戦。終始、優位に戦いを進めるイギリス校だったが、突如、アーサーが棄権を申し出る。そんな中、アガーテと交流を持つこととなった葉月は「シンデレラ」についてある情報を手に入れる。一方、静もまた、アーサーと知り合い、静と距離を置くよう忠告され……
シリーズ最終巻。
敢えて冒頭の粗筋で書かなかったのだけど、冒頭、アメリカ校の不正の話が持ち上がる中、葉月が自分の将来について考える、という描写が出てくる。さらに、アガーテの言葉により、葉月は実は魔法使いではない、ということを知らされてしまう。そんなところからもわかるように、葉月が将来、どうするのか? というところが大きなポイントとなっていると言えるだろう。そして、決勝戦を前に起きる危機……
こういうと何だけど、番外編の『フェスト』も含めて、登場人物の中で異色の存在と言えるアメリカ校・リンの存在が大きな位置を占めていたのだな、というのがわかる。まぁ、彼女は彼女で「パパ」の存在が大事で、ってことは間違いないのだけど、そのために友情とか、そういうものも関係なく動いていた存在。そんな彼女が暴走し、静の母が死んだときと同じく魔法獣になってしまう。
魔法獣に対抗するため、アーサーを中心に結成された円卓騎士団。だが、そこに葉月は入らない。そもそも、魔法使いではない、という自身の立ち位置はある。けれども、そんな自分も何かの力になりたい。例え、それが微々たる力であっても……
ここまで、毎回のように「百合百合しい」とか書いてきたのだけど、第1巻から、そして、番外編のフェストで描かれた、メドヘンたちの友情の物語が、まさにすべて結びついた話はまさに大団円。ある意味、綺麗すぎる、と評価することも出来るのかも知れないけど、この綺麗さ、っていうのが作品の持ち味だと思うし、満足のできる完結編だった。
葉月と静の友情に幸あれ!

No.4785

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