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(書評)それでも異能兵器はラブコメがしたい

著者:カミツキレイニー



小学生の頃、俺、辰巳千樫は、市ヶ谷すずに恋をした。高校で再会した彼女は、引っ込み思案で不思議系の少女。そんな彼女との、待ちに待ったデートの日、この関係は始まった。すずを狙ったテロの中で知るすずが「異能兵器」であるという事実。その戦いで死んだ千樫は、復興庁終末によって生き返り、すずが望む「ラブコメのような学園生活」を演出する「お友達係」になって……
結構、切ないというか……突然に終わってしまった感じはするんだが……
昔、『最終兵器彼女』という作品があったんだけど、ある意味ではそこに近いのかもしれない。設定としては、すずは、世界に5体しかいない「異能兵器」。ある日、月を大きく破壊した、なんていう逸話があるくらいに破壊力は強く、まさしくそれは現在の核兵器、いや、それ以上くらいの存在と言える。そんな異能兵器を持っていなかった日本だが、ある日、すずが異能兵器である、ということが発覚し、その存在を手にすることが出来た。しかし、彼女は、その異能兵器を研究する研究所から飛び出して、千樫と同じ学校に入ることとなった。その願いは「ラブコメがしたい」というもの。
結構、設定からしてすれ違い、ってものではあるんだよね。
千樫は、すずが好き。そして、そんなすずのために……と思っている。けれども、文字通り、命を握られ、すずの想いを成就させ、最終的には研究所へと連れ戻す、という役割を背負わされている。そして、すずには既に「好きな人」がいる、という……。そんな中で次々と、その異能兵器を狙っての襲撃者が現れる。普段は、引っ込み思案で何を考えているのかわからんないのだけど、SNS弁慶で色々なことを発信しているすず。そんな彼女が凄くかわいい、っていう千樫の想いは共感できるし、襲撃者との戦いの中で文字通り「死にながら」彼女を守ろうとするところは格好良い。まぁ、襲撃者たちも結構、ヘッポコだったりとか、そういうのも重くなりすぎずに、という感じでバランスの良さを感じるし。
という風に感じていたからこそ、その結末が唐突にも感じられたのだけど……
ただ、最後の最後に明かされるすずの想い。そして、千樫の想い。読者だけにそれが知らされる結末は切ない。一応、千樫の想いは……ってことにはなるのだろうけど……
これで完結なのかな? いや完結と言われれば、それでも納得できるのだけど、何か報われてほしいな、という気もする。

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