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(書評)手がかりは一皿の中に

著者:八木圭一



老舗料亭の息子にして、グルメライターとして活動をしている北大路亀助。グルメサイトで「グルメ探偵」と名乗っている彼だったが、美食サークルに入った途端、本当に事件に巻き込まれることになって……
という連作短編集。
これまでの2作は、社会問題というか、政治的な問題みたいなものを題材にとった作品を書いていた著者。今回は、そういうことから離れての話。
とりあえず言うと、ここで出てくる料理は、どちらかというと高級志向というか、そういう方向の話が多い感じ。一日、数組しか食べられない、という熟成寿司だとか、ワインとのマリアージュとか、そういう話。出てくる料理が美味そう、というか……正直なところ、一体、どんな味なのか想像がつかないんですけど。そして、その中で、殺人事件とか、詐欺疑惑とか、そういうのが出てきて……
一言で言うと、解決に至る過程が弱いかな? という感じ。
それぞれの事件そのものは、「魅力的な謎」とでも言えるものがあるんだけど、それを解決するのに、本当にちょっとした部分だけで、それですべて説明できるの? というのがあって……。しかも、動機とか、そういうところまで解き明かしちゃうと、流石にそれは無理じゃないか? という感じになってしまう。はっきり言えば、読者に解明のしようがない、とでもいうのかな。しかも、結構、あっさりと犯人が自白しちゃうものだから、なんか謎解きとして弱いな、と感じられてしまった。
これ、実際に作中に出てくる料理とかに詳しい人はどういう風に感じられるのだろう? 自分みたいに、そういう料理に縁のない人間にとって、どうしても味の想像とかが出来ないもん。詳しい人の感想を見てみたい、というヘンテコな感想になってしまった(笑)

No.4802

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