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(書評)猫河原家の人びと 一家全員、名探偵

著者:青柳碧人



謎と事件が大好きな猫河原家。今夜も家族全員、殺人事件について夕食前に推理合戦を行う。「推理せざる者、食うべからず」 難事件に挑む家族の中、普通の女性大生でいたい友紀はいつも憂鬱で……
という形で描かれる連作短編集。
いや、タイトルを全否定して悪いのだけど……「一家全員、名探偵」ではない気がする……(笑) どちらかというと、名探偵というよりも、ミステリ好き、という感じだろうか。刑事である父、家政婦である母。本格ミステリ好きの長男に、日常の謎好きの長女。そんな面々が、殺人事件などについて、語り合って……という形で展開する。
ある意味、当たり前なのだけど、状況から話をするので、机上の空論的なものが多く、そんなやりとりに主人公の友紀はウンザリ。だから、それに参加しないのだけど、参加しないと食事を食べられない。……うん、そりゃ、ウンザリもするわ(笑)
正直なところ、謎自体はかなりこじつけ臭いものとかもある。例えば、3話目とかは、ある人物の言動がキーとなる。その人物には、ある癖があるんだけど……って、そんなに杓子定規に、っていうのがいるかいな!(笑) という感じになってしまう。そういうところが、どうしても強引だな、と感じられてしまう。
そういう意味でも、キャラクター面で楽しむべき作品じゃないかな? という風に思う。何度も書いているけど、ウンザリしている友紀の気持ち、そして、そんなものはおかまいなしに推理を楽しみ、そして、勝手に友紀に期待をしていく家族たち。そのギャップとか、そういうところが楽しかった。
……で、このオチ……
救われないなぁ……(笑)

No.4844

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