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(書評)貴方がわたしを好きになる自信はありませんが、わたしが貴方を好きになる自信はあります2

著者:鈴木大輔



連盟の襲撃をのけ、神谷誠一郎と綾瀬真は、正式に「相棒」となった。意気込む真を試すため、誠一郎はあるテストを課す。そんな頃、誠一郎の後輩・芹沢春香が池袋に現れる。吸血鬼による大量殺人に関わったとして追われる立場の彼女の逃亡を、誠一郎はある条件で手を貸すことになるのだが……
1巻は、誠一郎の経営するバーで、常連客との会話などで、状況を整理して、とか、そういうのがメインで、物語の中の部分での動き、というのはあまりなかったのだけど、今回は「ちゃんと」誠一郎、真の両者が色々と動いて、状況の動きをオンタイムで感じられるような物語となっていた。
真に課せられたテスト。それは、池袋を回り、誠一郎の相棒である、ということを関係者たちに挨拶すること。それは、誠一郎が、正式に相棒を決めた、ということを周知すること。そして、同時に、様々な情報を真に与えること。そして、そのころ、誠一郎は、春香をかくまった場所へ……
こうやって書くと、やっぱりシリアスに見えるのだけど、真の存在感が抜群。相棒になった、ということで浮かれる一方で、それぞれの出先で出会った情報をすんなりと理解できる頭の良さ。年相応に見えて、しかし、年齢とは比較できない察知能力の高さ。そのアンバランスさが魅力であり、危うさであり。
その中で春香の存在を巡っての色々と進展。人を食ったような性格の春香。しかし、その飄々としたキャラクターの中に隠された強かさ。でも、それをあっさりと見破って,誠一郎すら知らないことまで言い当てる真の洞察力。その一方での、誠一郎の、真が知らない中での新たな情報や依頼の入手。本編部分は、180頁あまりと、かなり短いのだけど、その中に、色々と凝縮された物語が一気に動き出した感じで、凄く濃密だな、というのを何よりも強く感じた。

No.4923

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