FC2ブログ

(書評)JK案件推進中! 取引先の要求でお嬢様学校の寮に住み込むことになった

著者:藤宮カズキ



「風戸、お前は女子高生を抱けるか?」「は? 何言ってんスか?」 27歳、隠れオタクの風戸肇は、取引先から突然振られた案件、お嬢様学校に住み、問題児の2人を更生させる、という仕事を担当することに。対象となるのは、門限破りの常習犯である口下手な少女・小百合と、教師に反抗的な態度をとっているというギャルの詩緒。しかし、「問題児」という言葉とは裏腹に……
よくよく考えると、社会人の主人公女子高に住み込む、とか、そういう話って、結構多いかも、というのをまず思った。
まず最初に、二人の対象となる少女についていうと、実はどちらも別に「問題児」と言えるような存在ではなかった、というところがポイントかな。門限破りの常習犯である、という小百合は、母が病で入院中。家族に負担を賭けさせたくない、ということで、毎日、バイトに精を出している、というだけの存在。一方の詩緒は、見た目はギャルだけど、実は初心で、こちらも実は隠れオタクだ、という存在。「反抗的な態度」というのも、その大好きなキャラクターのグッズを取り上げられそうになったから、というだけのもの。確かに、校則違反かも知れないけど、そんな、大きく問題になるようなことをしているわけではない。寮で暮らすようになり、そんなことをちゃんとわかって……
粗筋では「ラブコメ」と書かれているんだけど、この作品、ラブコメというよりも、「お仕事小説」という感じが強くするのは私だけだろうか?
上に書いたように、そんな問題児とは思えない二人。では、なぜ、学園は彼女らを目の敵にしてるのか? その理由が見えたとき、二人を救うために……と続いていくため。ただし、こちらはしっかりと現実的な形で、という風になっていく。
この作品の何よりもの良さは、(一部を除いて)大人が、しっかりと大人としての魅力を発揮していること。主人公の肇はもちろんのこと、その同僚たち。そして、肇に依頼をした側である副校長。副校長なんかは、最初に登場した時のイメージは、いかにもヒステリックなおばさん、って感じなのだけど、凄く生徒のことを、教育のことを考えているしっかりとした大人。そして、そんな面々が集まって、そもそもの問題を発見し、その解決へと動いていく様は素直に熱いものがある。まぁ、そのそもそもの問題の方は、ただひたすらにクズなんだけどさ(笑)
ラブコメ的な要素もないわけではない。……のだけど、個人的には、大人が、大人らしい活躍をして女子高生2人の窮地を救う。そんな大人が格好良い話。そういう風に感じた。

No.4949

にほんブログ村 本ブログへ
にほんブログ村

この記事は、「新・たこの感想文」に掲載するために作成したものです。
他のブログなどに、全文を転載することは許可しておりません。
「新・たこの感想文」以外で全文を転載したブログ等がありましたら、それは著作権を侵害した違法なものとなります。

スポンサーサイト



COMMENT 0