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(書評)スクールカースト殺人同窓会

著者:堀内公太郎



高校時代、クラスのトップに立ち、同級生を笑いながら殺した過去もなかったかのように平穏な日々を過ごしていた7人。そんな彼らの元に届いた同窓会の案内には、彼らが殺した者が主催者とあった……。誰が秘密をバラしたのか? 疑心暗鬼の中、始まった同窓会。しかし、そこで事件が起きて……
同じようなタイトルの『スクールカースト殺人教室』では、文字通り、「スクールカースト」というような説明とか、そういうものがメインに来ていたのだけど、本作の場合、その要素はあまりないかな? という感じ。どちらかというと、誰にも言えない秘密を抱えたかつての悪ガキどもと、そこに対する諸々……とでもいうか……
物語は、その高校時代の悪ガキ集団と、そんな彼らにイジメを受けていた女性刑事・南の視点を中心に綴られる。
文庫裏表紙の粗筋で、「登場人物全員クズ」とあるように、確かに、登場人物たちに好感を持ちづらい。その、高校時代のイジメ首謀者たち、の気持ち。学校内で上位だった、というけど、しかし、その中での人間関係は複雑。当時から、相手へ対する感情は色々とあり、その一方で、学校を卒業した後での人生でのすれ違いアリ。そのような中で、いざ、殺人が起きて……
どっちかというと、イジメ被害者であった南と、加害者であった面々の温度差とか、そういうところの方が印象的かな?
加害者側は、「やんちゃだった」とか、そういうことは言う。しかし、事実上の警報犯罪をしていた彼らとのやりとりにどうしても隠せない嫌悪感。しかし、それでも……と、平静を装いながら、事件に挑んて行く南……。それをある意味、からかう雑誌記者の環奈……。特に、イジメ被害者側であった南が、加害者たちの言い分にへきえきとしながら、一方で、その状況に怯えている様子に暗い快感を感じてしまうとか、その辺りに感情移入できるところが多くあった。
まぁ、終盤に入って、『スクールカースト殺人教室』の人物が登場して……とか、ちょっとアレ? と思うところもあったし、入れ替わり(?)トリックとかはちょっと無理がないか? と思うところもあったりはする。
ただ、B級路線の物語らしい感じで、雰囲気を楽しむことが出来た。

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